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象の鼻テラスに劇作家・柴幸男さんの公園劇場「シアターゾウノハナ」

演劇「象はすべてを忘れない」の様子

演劇「象はすべてを忘れない」の様子

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 象の鼻テラス(横浜市中区海岸通1)で、劇作家・柴幸男さんによる演劇公演、Theater ZOU-NO-HANA vol.5「象はすべてを忘れない」が行われている。

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 「Theater ZOU-NO-HANA」は象の鼻テラス/パークのパブリックな都市空間を瞬間的に変身させ、非日常の空間を生み出すことを目的としたプロジェクト。今年は劇作家で演出家、ままごと主宰・柴幸男さんの作品を発表する。

 柴さんは、今年4月から計4回のワークショップを開催し、参加者と共に象の鼻地区にある風景、音、行き交う人、流れる時間をさまざまな演劇的手法で紡ぐ作品制作を行ってきた。

 コンセプトは「どこにでも舞台はつくれる、いつでも演劇は生み出せる」。大きなガラス張りの窓の向こうに横浜港を臨む象の鼻テラスを舞台に、「はじまりもおわりもない風景のように、どこから見てもどこで見終わっても構わない」、通常の劇場の中でつくる演劇とは異なる演劇を模索したという。

 今回はワークショップの集大成として、象の鼻パークに子どもから大人まで演劇で遊べる公園劇場「シアターゾウノハナ」を制作。演劇版フラッシュモブ「象の思い出」、象の鼻ラジオ局「FM みんな 1187( いいはな )」、来場者がスイッチを押すことで短編演劇が始まる「象の鼻スイッチ」、オリジナル紙芝居「紙しばい屋」、オリジナルソングの合唱など、上演時間内であればいつ訪れても楽しめる、途中参加・退出可能なプログラムを発表する。

 出演は、石橋亜希子さん(青年団)、大石将弘さん(ままごと)、洪雄大さん(中野成樹+フランケンズ)、間野律子さん(東京デスロック)、光瀬指絵さん(ニッポンの河川)、山本雅幸さん(青年団)、細谷貴宏さん(ばけもの)、村田陽亮さん(劇団くるめるシアター)、吉見茉莉奈さん(劇団ピープルパープル)ほか、計25人。

 次回公演は12月12日~15日。12時30分開場、16時30分終演(途中参加・退出可能)。入場無料。

 象の鼻テラスの大越晴子さんは「柴幸男は岸田戯曲賞を受賞した今注目の劇作家。多彩な短編作品を紡いだ公園劇場『シアターゾウノハナ』で、柴幸男と計25人の出演者が仕掛ける、象の鼻の新たな風景を体感いただければ」と話している。

 柴さんは、舞台芸術の創造拠点「急な坂スタジオ」(西区老松町26)のレジデント・アーティスト。日本大学芸術学部在学中に作品「ドドミノ」で第2回仙台劇のまち戯曲賞、2010年に作品「わが星」で第54回岸田國士戯曲賞を受賞。何気ない日常の機微を丁寧にすくいとる戯曲と、ループやサンプリングなど劇場外の発想を持ち込んだ演出が特徴。あいちトリエンナーレや瀬戸内国際芸術祭への参加、福島県いわき総合高校での演出など、全国各地で活動している。

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