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KAATで劇場空間生かしたアート展「突然ミュージアム」  29日にフィナーレ

今井俊介さんと山田晋平さんの映像作品《color flood》。手前の劇場ロゴに乗っているのは加藤大介さんの彫刻作品

今井俊介さんと山田晋平さんの映像作品《color flood》。手前の劇場ロゴに乗っているのは加藤大介さんの彫刻作品

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 KAAT 神奈川芸術劇場(横浜市中区山下町281)で、劇場空間を生かしたアートイベント「KAAT突然ミュージアム2016」が開催されている。

志村信裕さんの作品《translate》

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 昨年に初めて2日間開催した同企画は、好評だったことから期間を大幅に延長。稽古場や楽屋など、普段は入れない部屋も含む劇場ならではの空間を使用して、新進作家9組による映像や彫刻作品の展示、ワークショップを行う。期間中は、キュレーターや作家によるツアー、音楽イベントなども行われる。

 エントランスの吹き抜け部分の大きな壁に投影された「color flood」は、絵画やファブリックを使った作品を発表してきた今井俊介さんと、舞台映像家の山田晋平さんによるコラボレーション作品。

 重い扉を開けて入る照明が落とされた中スタジオでは、画鋲やクリップなどの日用品が生き物のように動く映像が、床に配置された9個の展示台に同時に映し出される。今年から文化庁新進芸術家海外研修員としてパリに滞在している志村信裕さんの作品「translate」で、俯瞰して見られるよう、劇場の舞台スタッフが制作したスロープも用意する。

 そのほかエントランスでは加藤大介さんの彫刻作品、小スタジオではベルリンを拠点に活動する映像作家の平川祐樹さん、中スタジオ楽屋では彫刻や映像を手がける今村遼佑さんのインスタレーション作品を展示する。

 また、最終日の29日には、彫刻家の石井琢郎さんと藤原彩人さん、タイルや陶磁器を使って制作する中村裕太さんの作品も一日限定でアトリウムなどに展開。青山悟さんのワークショップも行われる。

 キュレーターの中野仁詞さんは「白い壁に囲まれた美術館の展示室とは違った劇場の設備をいかに使うか、アーティストも楽しんで考えてくれている。劇場という場所でのアートの可能性や意外性、突然性を体験してほしい」と話している。

 展覧会開場時間は10時~18時。入場無料。ワークショップの開催時間など詳細はホームページから。

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