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横浜で子育て「ポジティブフォーラム」-震災から考えるつながりづくり

「子育て支援ベビースマイル石巻」代表の荒木裕美さん

「子育て支援ベビースマイル石巻」代表の荒木裕美さん

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 神奈川県とNPO法人シャーロックホームズ(横浜市西区南軽井沢)は3月9日、かながわ県民センターホール(神奈川区鶴屋町2)で、2カ年にわたる「かながわ子育てポジティブキャンペーン」の総括となる「ポジティブフォーラム2012」を開催する。

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 県内の母親たちが子育ての現場を取材・編集したキャンペーン報告書の発表とともに、東日本大震災の被災地・宮城県石巻市と仙台市から育児中の母親、子育て支援施設運営者を招いたトークセッション、全国各地で子育て支援に関する情報発信・事業開発に取り組む子育て支援・社会起業家ネットワーク「マミーズサミット」メンバーによるパネル討論を行う。さまざまな環境下で、子どもとともに地域でポジティブで生きようと活動する女性たちの声が聞けそうだ。

 同キャンペーンは、神奈川県が「かながわで広めよう★ハッピーな子育て」をテーマに2010年から展開。シャーロックホームズが事業を受託し、メールマガジン「かながわ子育てHappy★め~る」の配信(妊娠中から3歳児の保護者向け)とウェブサイト「かながわ子育てHappy★サイト」運営を続けてきた。

 今回のフォーラムは2カ年にわたる事業の集大成。「『伝えることからつながる』子育て支援 ~震災から考えるつながりづくり~」をテーマに企画された。

 3部構成で、冒頭は「被災地からのメッセージ」。宮城県石巻市の子育てサークル「子育て支援ベビースマイル石巻」代表の荒木裕美さん、子育て支援拠点である「仙台市子育てふれあいプラザ のびすく仙台」の館長・伊藤仟佐子さんが、大震災が育児中の母親たち・地域に与えた影響、リアルな心の動きを報告する。

 特に、荒木さんは在宅避難中の震災2カ月後に次男を出産。出産直後のつらい状況の中、震災前に参加していた親子のふれあい体操「親子ビクス」サークル継続を決意し、活動を再開した。現在「仮設住宅暮らしで息が詰まりそうな」思いを抱える母親たちのいやしの場を提供している。「津波の犠牲になった同じサークルの友人の分まで、今、石巻で生きているお母さん・子供たちがいきいきと動き、楽しめる場所を作りたい」と語る荒木さんから、逆境を切り開く「ポジティブなエネルギー」について聞く。

 第2部の「マミーズサミット」では、全国で子育て支援を起点に、事業を展開する4人が「情報で子育てを元気にする!」をテーマに議論。孤立しがちな子育て中の親たちが新たな地域のつながりを作るために必要なアクションについて、「情報」をキーワードに探っていく。

 企画に携わったシャーロックホームズ事務局長の東恵子さんは「つらい状況から立ち上がっていく被災地のママのエネルギーの秘密を、神奈川のママたちにぜひ知ってもらいたい。まず一歩を踏み出し、情報を発信することで自分も周りもポジティブになっていくことを伝えたいですね」と、来場を呼びかけている。

 開催時間は13時から16時。参加費無料。保育スペースあり(要予約)。問い合わせは同法人(TEL 045-324-5033、info@kanahapi.com)まで。

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