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みなとみらい新劇場計画検討委員会 「市民の理解を得るのが大事」

管理運営検討部会の高橋進部会長と基本計画検討部会の本杉省三部会長

管理運営検討部会の高橋進部会長と基本計画検討部会の本杉省三部会長

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 神奈川県中小企業センタービル(横浜市中区尾上町5)で10月26日、横浜市新たな劇場整備検討委員会の「第1回基本計画・管理運営検討合同部会」が行われた。第5回基本計画検討部会と第5回管理運営検討部会との合同開催。

 「新たな劇場(名称未定)」は、みなとみらい地区への建設・整備が検討されている大型劇場。検討候補地はみなとみらい21地区60・61街区の一部で、大規模音楽アリーナを含む「Kアリーナプロジェクト」の隣接地。本格的なオペラやバレエなどの舞台芸術を上演できる設備と十分なキャパシティーを想定している。

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 横浜市新たな劇場整備検討委員会は、この劇場計画の検討のために設置された市長の附属機関。「基本計画検討部会」「管理運営検討部会」は、それぞれの分野を担当する部会となる。今回の合同部会の議題は「事業化に向けた検討」。これまでの議論を踏まえて横浜市の事務局から提示された資料を元に、各委員が意見・質問を述べた。

 市の試算による劇場の想定年間収支は、収入・支出共に45億円。収入(試算)にはチケット収入や貸館収入などの事業収益の他に寄付金や補助金、市費の投入が含まれる。概算建設費等は480億円。劇場が及ぼす経済波及効果の試算は次回示される。

 年間収支に対しては、内田裕子委員から「座席数×公演数の試算だけではなく、世界中にコンテンツ配信をするなど別の形の収益も狙えるのでは」と、新たな収益の可能性が示された。支出の試算に大規模修繕費が含まれていないことについて触れ、「大規模修繕のことはあらかじめ考えておくべき」「改修にかかる費用を抑えられる設計も大切」との意見も複数の委員から上がった。概算建設費については、「概ね妥当」との見解が示されたが、明石達生委員からは「駐車場シェアで余分な駐車場を減らすなど、工事費を削れる可能性もある」との提案もあった。

 コロナ禍において劇場の整備を検討することに対して市民からの理解を得るためには、価値や事業効果、市民にとってのメリットをしっかり伝えることが大切との声が複数の委員から上がった。高橋進部会長は「劇場づくりは、企業を誘致して市の税収を増やし、観光資源として市外からの収益を得るための投資でもある。市民の負担は決して小さくないので、投資ならばその効果を深く議論して発信するのがこれからの課題」と述べ、「『ポストコロナの劇場整備』『厳しい財政状況での事業計画』『劇場の必要性や事業効果を市民に説明し理解を得ること』の3つのポイントを踏まえて骨子案作成のための作業を進めてほしい」と締めくくった。

 委員会では2019年12月の第一次提言に続く市長への提言をとりまとめる予定で、合同部会では、そのための骨子案を作成する。

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