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中区若葉町で「よこはま若葉町多文化映画祭」と「横浜下町パラダイスまつり」

帽子おじさんショー「モン族の嫁、帽子おじさん、新帽子おじさん」
写真:福田依子

帽子おじさんショー「モン族の嫁、帽子おじさん、新帽子おじさん」 写真:福田依子

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 中区若葉町のミニシアター「シネマ・ジャック&ベティ」(横浜市中区若葉町3)と周辺地域で8月22日から、「よこはま若葉町多文化映画祭」とアートイベント「横浜下町パラダイスまつり」が同時開催される。

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 会期中は、タイ、中国、台湾、韓国などの飲食店や食材販売店が軒を連ね、30近い国々の人が暮らすと言われる中区・若葉町の映画館「シネマ・ジャック&ベティ」 と、アーティストによる非営利団体「ART LAB OVA(アートラボ・オーバ)」が映画館1階で運営しているアートスペース「横浜パラダイス会館」の2つの拠点を中心に、国際色豊かなさまざまなイベントが実施される。

 若葉町周辺にゆかりのある国の映画を通じて身近な世界を考える「よこはま若葉町多文化映画祭」では、ヤスミン・アフマド監督による多国籍国家マレーシアの現実と闇を描いた「細い目」「グブラ」、素人の先住民を出演者に起用するなど先駆的な映画製作を続けるボリビアのウカマウ集団による「コンドルの血」「鳥の歌」、韓国のセックス・ワーカーの日常を追った「アメリカ通り」「蜘蛛の地」、インドネシアの虐殺の加害者と被害者のドキュメンタリー「アクト・オブ・キリング オリジナル全長版」「ルック・オブ・サイレンス」、ブータン・マレーシア・インド・パキスタンなどの貴重な映像を含む「福岡アジア美術館セレクション」、関西周辺のセクシャルマイノリティーのドキュメンタリー「ITECHO凍蝶圖鑑」、チェコの実写アニメ「アリス」を上映。

 各回の上映後には、映画関係者を招いた交流会や関東大震災後の朝鮮人虐殺についての勉強会、アニメワークショップなどの関連企画を行う。外国籍・外国出身者には映画チケットプレゼント(毎日3人、予約制)も。

 周辺の住民や商店を巻き込んだ、地元アーティストたちによる横浜下町パラダイスまつりでは、最近父親が少年兵だったことを語り始めたという横浜在住モン族の男性の家族の物語を考える「ベトナム戦争後アメリカへ移民したモン族を想うお散歩ダンス2015」や、女装子アオちゃんといっしょに大岡川で魚を釣って料理する「大岡川で魚を釣って食べてみた」、毎年恒例の宮間英二郎さんによる「帽子おじさんショー」、老舗仕出し弁当屋横濱うお時の 「60年変わらない玉子焼き 頑固焼き」の販売、横浜古典遊技場の乾信治先生による「古典遊戯~カジノゲーム・賭博~であそぼう」などの企画を用意する。

 イベントを企画するよこはま若葉町多文化映画祭実行委員長の蔭山ヅルさんは「映画の中で起きていることは、わたしたちの身近でも起こっている。映画を観たあとは、ぜひ多文化な下町若葉町を堪能しながら、一緒にいろいろと考えてほしい」と話す。

 開催期間は8月30日まで。「横浜下町パラダイスまつり」はワンドリンクオーダー+カンパ制、映画祭入場料は作品による。詳細はホームページから。

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