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旧東海道の歴史・文化テーマに関内でハッカソン-オープンデータを活用

過去のハッカソンの様子

過去のハッカソンの様子

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 東海道を行き交う人々でにぎわった横浜市内の宿場周辺の歴史の記録を今後のまちづくりに生かし、地域への愛着をはぐくむきっかけにしてもらおうと、横浜オープンデータソリューション発展委員会(YODS)は10月25・26日、横浜市文化観光局などと連携して「旧東海道データハッカソン」を開催する。また、これに先立ち17日に提供データについての勉強会を実施する。

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 「ハッカソン」は、プログラマーなど「技術者」を指す「ハッカー」と「マラソン」をかけた造語。技術者をはじめとする、さまざまなスキルを持った参加者が一堂に集まり、集中的に協働してソフトウエアなどを開発するイベントを指す。

 今回のハッカソンは2日間。「保土ヶ谷宿」(保土ヶ谷区)「戸塚宿」(戸塚区)周辺地域のデータを使う。これらのデータは、横浜市立中央図書館、横浜市文化観光局、保土ヶ谷区・戸塚区など公共機関が保有する写真や、浮世絵の画像・書誌情報に加え、同エリアでまちづくり調査を手がけてきた一級建築士事務所「山手総合研究所」(横浜市中区吉田町10)が作成したまちづくりデータベースの一部も公開する。

 横浜市は、地元の区や文化観光局を中心に、魅力あるまちづくりの「種」を横浜市各所に見いだし、多様な観光資源を発掘する試みを続けている。「旧東海道」に着目したまちづくりもその一つで、保土ヶ谷や戸塚周辺でイベントやセミナーを展開してきた。

 今回のハッカソンは、2013年6月の横浜開港祭で、横浜市立図書館所蔵の昔の写真データを活用した拡張現実アプリを制作し、市民の「まち歩き」イベントを実施したYODSと、横浜市の取り組みの連携企画として行われる。

 17日夜の勉強会では、YODSと共催の山手総研のメンバーによる「旧東海道データの紹介」のほか、横浜市立歴史博物館の学芸員・斉藤司さんによる「旧東海道を学ぶ」、まちづくりに関わる専門家が集まる特定非営利活動法人「横浜プランナーズネットワーク」前理事長の山路清貴さんによる「保土ヶ谷、戸塚における街づくり」の2つのレクチャーがあり、データの価値や歴史的背景を学ぶことができる。

 企画したYODS理事で東京都市大学メディア情報学部(都筑区中川)教授の上野直樹さんは「具体的なデータを元に、新たな観光資源となる魅力を発見したり、郷土への理解を深めたりするきっかけになるようなさまざまなウェブやモバイルのアプリケーションが多く作られることを期待している」と話している。

 今回のハッカソンで開発したアプリは、11月16日やそれ以降に開催される横浜市や各区との連携で企画される「旧東海道アプリ街歩き」などのイベントで用いられることも想定している。

 会場は、ハッカソン・勉強会ともにシェアオフィス「さくらWORKS<関内>」(中区相生町3)、参加費は無料(カンパ制)。勉強会は17日19時から。ハッカソンは25日18時開始、26日は10時30分から18時まで。25日夜は終夜作業が可能となっている。26日の終了後には懇親会も開催する。

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