中華街・ネネカフェで梶原崇史さん写真展「世界は今日も美しい」

写真家・梶原崇史さん

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 横浜中華街の諸国漫遊食堂「NeNeCaFe(ネネカフェ)」(横浜市中区山下町80)で、写真家・梶原崇史さんの写真展「世界は今日も美しい」が開催されている。

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 同展は写真家・梶原崇史さんの初写真展。20歳の初渡米後、世界を2度放浪したカメラマンが旅先で切り取った記憶を紹介する。ジャンルはひとつの国・モノなどに特化せず、カフェ空間「諸国漫遊食堂」をイメージした28作品。カフェ1階の階段から2階フロアにかけて、絵画的な写真の世界が広がる。

 作品は、「川で洗濯をする姉妹」(ウイグル自治区タシュクルガン、中国)、「松賛林寺」(雲南省寺香格里拉、中国)、「チャイハネ」(テヘラン、イラン)、「帰宅する老婆」(タシュクルガン)、「路上の蹄鉄鍛冶屋」(タシュクルガン)など。額縁には、リコロン製の流木・古木で作られた自然素材を利用。

 「写真にはそのときの僕の感情が出ていると思うので、作品を見て感じてほしい」。世界旅行の途中でカメラと出会ってからは、旅先で肩の力が抜けるようになったと語る梶原さん。「空気感を大切にしたい」構図で手掛けた写真が「絵画のようだ」とよく指摘され、実際に油絵画家が彼の作品からインスピレーションを受けて制作しているという。

 会期中、同カフェでは作品をポラロイド風にしたポストカードを販売する(1枚200円)。

 ネネカフェの展示・企画を担当するアミナコレクションの竹迫順平さんは「梶原さんの写真には、カフェのコンセプトともいえる『旅』『たのしい』『気持ちいい』が全て含まれている。彼の作品を初めて見たとき、自分がずっと思い描いていた『美しい』ものを感じた。情報量の多い作品なので一枚一枚じっくり見てほしい」と話す。

 梶原さんは兵庫県出身、東京都在住。2000年10月にユーゴスラビア(現セルビア)の首都ベオグラードの蚤(のみ)の市でCANONの一眼レフカメラを購入したことをきっかけに独学で写真を撮り始め、現在はフリーで活動中。今後はモノクロ写真展なども考えているという。

 梶原さんは「旅先で私の中を抜けて行った名も知らない人、空、海、大地。その記憶がここに生きています。諸国漫遊食堂の名のもとに、一枚一枚の写真から未だ見ぬ世界に思いを馳せていただけたら幸いです」と話している。

 ネネカフェの営業時間は、11時~23時。平日17時~19時には、生ビールやカクテルなどのドリンクを1杯200円で提供するハッピーアワーを開催している。写真展「世界は今日も美しい」は3月22日まで。

 チャイハネとはトルコ語で「寄合茶屋」という「チャイ」を楽しみながら人々が集まる村のサロンのような場所という意味。横濱中華街と元町商店街を結ぶ南門シルクロードには、異国情緒漂うチャイハネ店舗が並び、中国と西欧を結ぶシルクロードのような雰囲気で親しまれている。ネネカフェは3月14日にリニューアル1周年を迎える。

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