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藤棚商店街に客席28席の映画館「シネマノヴェチェント」-35mmフィルムを上映

昔ながらの絵看板が掲げられた外観

昔ながらの絵看板が掲げられた外観

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 横浜市西区の藤棚商店街に2月7日、35ミリフィルムにこだわる単館映画館「シネマノヴェチェント」(横浜市西区中央2)がオープンした。

こけら落としには竹中直人さん、鹿島勤監督、きうちかずひろ監督も来館

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 カラオケパブを改装し、スクリーン縦1.3メートル×横約3メートル・客席28席の小型シアターと、32席の飲食スペースを併設した同館。川崎市麻生区で同スタイルの「シネマバー」を11年間運営していた代表の箕輪克彦さんが、映画祭の審査員を務めた縁などもあり、ほぼ居抜きで使える物件の見つかった横浜に移転を決めた。店舗面積は約120平方メートル。

 35ミリと16ミリフィルムの映写機を設置し、ほとんどの映画をフィルムで上映。音響はJBL社製のスピーカーを導入し、5.1chサラウンドシステムをそなえる。座席は昨年閉館になった吉祥寺バウスシアターから、映画館用のシネマシートを譲り受けた。

 2月から4月のラインナップは、東映ビデオ傑作選、没後30年名匠浦山桐郎監督傑作選、社会派の巨匠熊井啓傑作選など。作品の自社配給も行い、第1弾として「ファイナル・オプション」(1982年、イギリス)を1年間上映する。上映は1日に3作品で各回入替制。

 バーでは、箕輪さんの実家が肉屋を営んでいた際に出していたという看板メニューの手作りコロッケをはじめ、つまみや生ビールなどのドリンクをワンコイン500円で提供。藤棚商店街のさつま揚げ専門店「今井かまぼこ」の「サンマー天」もメニューに取り入れるなど、商店街の名物をアピールする。営業時間は17時~24時。

 2月15日に行われたトークイベントには、東映ビデオ作品「25 NIJYU-GO」(2014年)の鹿島勤監督、「共犯者」(1999年)のきうちかずひろ監督、両作品に出演する俳優の竹中直人さんが来館。撮影時のエピソードや影響を受けた作品、フィルム映画の魅力について語り、ファンからの質問やサイン会の時間も設けられた。

 箕輪さんは「駅から分かりづらい場所にあるが、遠くから来てくれる人もいる。年配の方の娯楽になるものが少ないので、映画をソフトとしてうまく生活の中に食い込ませることができれば」と話している。

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