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横浜美術館で展覧会「魅惑のニッポン木版画」-開館25周年記念

展覧会「魅惑のニッポン木版画」の様子

展覧会「魅惑のニッポン木版画」の様子

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 横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3)で、3月1日から横浜美術館開館25周年記念展覧会「魅惑のニッポン木版画」が開催されている。

(左)橋口五葉《髪梳ける女》1920年

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 横浜美術館は幕末から現代までの約1,600点の木版画を所蔵。同展では同館の収蔵品を中心に、現代作家による新作も加えた226点を通じて、各時代の木版表現の粋(いき)を紹介する。

 プログラムは、第1章「幕末・明治 - 生活を彩る木版画」、第2章「大正から昭和 - 木版画の復活」、第3章「1950年代以降 - 国際的な舞台へ」、第4章「現代 - 新たな木版画の表現へ」の4部構成。会期中に一部展示替えあり。

 出品作家は、歌川国芳、月岡芳年、小林清親、竹久夢二、恩地孝四郎、へレン・ハイド、川瀬巴水、橋口五葉、棟方志功、斎藤清、吉田穂高、吉田亜世美、風間サチコ、桐月沙樹、湯浅克俊など。

 展示作品は、歌川(五雲亭)貞秀「冨士山体内巡之図」、小林清親「東京新大橋雨中図」、長谷川潔「風(イェーツの詩に寄す)」、恩地孝四郎「ダイビング」、川上澄生「横濱どんたく」、竹久夢二「千代紙(水玉赤)」、斎藤清「凝視」、北岡文雄「黒人の女」、風間サチコ「噫(ああ)!怒涛(どとう)の閉塞艦」、湯浅克俊「3:05 am」、桐月沙樹「ナミマノダンサー」ほか。

 関連イベントとして、東京藝術大学名誉教授で銅版画家の中林忠良さんによる記念講演会「わたしたちの木版画」(3月29日)、子どもの日に創作・鑑賞ワークショップ「木版画を摺ってみよう!」(5月5日)を実施。そのほか、出品作家が自作について語るアーティストトーク、学芸員によるギャラリートーク、閉館後に担当学芸員の解説つきで鑑賞できるプログラム「夜の美術館でアートクルーズ」も。

 横浜美術館開館25周年と西区制70周年記念「温故知新」魅力アップ事業の連携により、3月29日は展覧会を無料で鑑賞できる。

 横浜美術館学芸員の太田雅子さんは「横浜美術館では開館前から木版画の収集をしており、今回はそのコレクションを中心とした展示で木版画の魅力を紹介する。明治時代末に始まった『創作版画』では、分業によりひとつの作品を作り上げる伝統木版画と異なり、画家自身が下絵から製版、摺刷まで一連の行程を行っており、芸術家の個性や思いが木版本来の力強い表現力から読み取れると思う。庶民性と独創性にあふれる木版画の世界をご堪能いただければ」と話している。

 開館時間は10時~18時(入場は閉館30分前まで)。観覧料(当日)は一般1,100円、大・高校生700円、中学生400円、小学生以下無料。木曜休館。5月25日まで。

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