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県民ホールギャラリーで映像作家・さわひらきさん個展「Whirl」

さわひらきさん個展「Whirl」の様子

さわひらきさん個展「Whirl」の様子

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 神奈川県民ホールギャラリー(横浜市中区山下町3)で、映像作家・さわひらきさんの個展「Whirl」が開催されている。

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 さわさんは、ロンドンを拠点に活動している若手映像作家。自身が体験した日常のささやかな出来事からのインスピレーションをもとに作品を制作している。同展はこれまでの集大成となる個展で、木馬や鳥かご、子供部屋、自然などの心象風景をモチーフにした映像インスタレーションを全5室・約1,300平方メートルの展示室に展開する。

 作品は、国立新美術館での2008年の展覧会「アーティスト・ファイル2008-現代の作家たち」でも注目を集めた「Hako」の2012年バージョンを中心に、「Out of the Blue」(2008年)、「Going Places Sitting Down」(2004年)など。映像インスタレーション、ビデオインスタレーション、小さな木箱に映像を仕込んだものなど多様な展示手法で独創的な映像世界を紹介する。

 会期中は、学芸員によるギャラリートーク(11月18日・24日)を実施するほか、関連イベントとして、作品「Hako」と音楽家・蓮沼執太さんとのコラボレーション展示(11月9日~11日)、テクニカルディレクター杉野信之さん、神奈川県立音楽堂舞台総括・砂川哲朗さん、舞台美術家の滝善光さんを迎えたトークイベント「大型インスタレーションのインストール(設営)」(11月17日)なども。

 さわさんは「安全移動できるロッキングチェア(木馬)など、自分にとっての幼少期の懐かしいモチーフがたくさん作品に出てくるが、こどもの空き部屋にはその頃の残り香が漂っているように思う。作品は大小さまざまで、中には時間差で出てくる映像もあるので、見逃したらぜひもう一度見てほしい」と話している。

 開催時間は10時~18時(入場は17時30分まで)。入場料は一般700円、学生・65歳以上500円。高校生以下無料。11月24日まで。

 さわさんは、石川県出身、ロンドン在住。2000年にイースト・ロンドン大学美術科卒業、2003年にロンドン大学スレード校美術学部彫刻科修士課程修了。おびただしい数の模型の飛行機が部屋を飛び交う映像作品「dwelling」(2002年)で若手作家の登竜門とされるEast International Awardを受賞。

 主な個展は「さわひらき」オオタファインアーツ(2009年)、ブザンソン美術考古学博物館(2010年)、「Hiraki Sawa - Things Going Around」ガレリア・マイステラバルブエナ(2011年)、「Lineament」資生堂ギャラリー(2012年)。主なグループ展に「第6回アジア・パシフィック・トリエンナーレ」(2009年)、「出発 - 6人のアーティストによる旅」パリ日本文化会館(2009年)、「魔術/美術 - 幻視の技術と内なる世界」愛知県美術館(2012年)など。

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