三溪園で梅めぐりを楽しむ「観梅会」-初音茶屋の麦茶接待も

横浜三溪園の観梅会の様子

横浜三溪園の観梅会の様子

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 三溪園(横浜市中区本牧三之谷58)で、園内の梅の見ごろに合わせ伝統芸能などの催しを行う「観梅会」が開催されている。

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 観梅会は、1908年に同園の創設者・原三溪が梅林の完成を祝い知人を招いたのが始まりで、第2次大戦中に梅林が大きな被害を受けた後、地元町内会などの協力を得て、1975年から再スタートした。

 園内には、日本画家・下村観山による屏風絵「弱法師(よろぼし)」(東京国立博物館所蔵、重要文化財)のモデルとなったことで知られる、竜が地をはうような枝ぶりの「臥竜梅(がりょうばい)」、横浜市の友好都市の中国・上海市から贈られた、花弁の下にある萼(がく)が緑色の「緑萼梅(りょくがくばい)」などの珍しい種類を含め約600本の梅の木が植えられている。

 梅の見頃は、緑萼梅が2月上旬~2月中旬、臥竜梅2月下旬~3月上旬、白梅2月上旬~3月上旬。全体的な見頃は2月下旬を予定しているという(気候や天候による)。

 期間中は初音茶屋で古釜で沸かした温かい麦茶を振る舞うほか、2月20日まで横浜三渓園皐月会共催による梅などの「盆栽展」、27日は横浜市指定有形文化財「鶴翔閣」で横浜俳話会共催の俳句大会を行う。

 そのほか、伝統芸能や音楽イベントを実施し、スケジュールは2月19日=箏曲演奏(琴美会)、26日・27日=猿まわし(太郎倶楽部)。3月5日=箏曲演奏(アトリエ箏こだま)、6日=箏曲演奏(横浜市職員三曲会)。会場は旧燈明寺本堂(2月26日・27日は中央広場)。

 園内の三溪記念館では、原三溪がかつて催した観梅会を伝える「観梅会の記」を3月14日まで展示する。

 三溪園保勝会事業課 広報担当の吉川利一さんは「花を目の前にしないでも、その香りで楽しませてくれるのが梅の花です。また、三溪園の観梅会でしか味わえないものに『初音茶屋の麦茶接待』がありますが、付近では麦茶を沸かす薪の煙が立ち込め、麦茶とともに、独特の香りが楽しめます。香りをキーワードに観梅会を楽しんでいただくのもいかがでしょうか」と話す。

 開園時間は9時~17時(入園は閉園30分前まで)。入園料は大人=500円、65歳以上=300円、小学生=200円。観梅会は3月6日まで。

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