横浜で「子どものためのシェルター」を考えるシンポジウム

横浜市内にある子ども向けシェルター

横浜市内にある子ども向けシェルター

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 全国で3番目にスタートし、県内では唯一の子どもためのシェルター(緊急一時避難所)「子どもセンターてんぽ」が、開設5年目を迎えるのを記念して、5月21日に横浜市開港記念会館(横浜市中区本町1)でシンポジウム「子どもが語る シェルターと私」を開催する。

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 シェルターを運営するのは同名のNPO法人子どもセンターてんぽ(影山秀人理事長)。同センターは、児童虐待などで帰る家庭がない、年齢のため児童養護施設を退所せざるを得ない10代後半の子供たちなどを対象に「羽を休め、次の一歩を考えるための場所」として、児童福祉関係者や弁護士などが中心になって、2007年、横浜市内に開設された。定員は4人。

 今回のシンポジウムでは、実際に施設を利用した子ども自身によるビデオメッセージや、自立支援施設や子どもを取り巻く社会や制度などについてのパネルディスカッションなどを通し、子どものためのシェルターの意義を考える。開設5年目を迎えた機会に、これまでの活動を振り返り、利用者である子どもたちの声を通して、シェルターの必要性を広く知ってもらうおうと企画された。

 利用者だった子供たちによるビデオメッセージのほか、すでに社会制度化された「女性のためのシェルター」を運営するNPO法人かながわ女のスペースみずら理事の阿部裕子さん、全国で初めて子どもシェルターを開設した社会福祉法人カリヨン子どもセンター理事の川村百合さんらを招いて議論を展開する。

 同法人理事長で弁護士の影山秀人さんは「10代後半の子どもの居場所は社会制度として未整備。今回のシンポジウムは、開設の原点に戻って、子どもの声を共有しながら、公的制度としてのシェルター整備を提言していくきっかけにしたい」と話している。

 シンポジウムは13時~16時。参加費は無料(定員300人)。事前申込なしで参加できる。

 NPO法人子どもセンターてんぽは、昨年6月に、15歳~20歳の女子を対象とする自立援助ホーム「みずきの家」(南足柄市、定員6人)も開所し、共同生活の場の提供を通し、自立を支援している。

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