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船の中の映画館で「サイレント・フォールアウト」上映 

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 社会問題の解決に向けて活動する「YOUR Social Project(ユア ソーシャル プロジェクト)は4月28日、横浜港に浮かぶ船の中の映画館で、映画「サイレント・フォールアウト~乳歯が語る大陸汚染~」の上映会を実施する。

映画「サイレント・フォールアウト」上映会のフライヤー

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 映画は、元南海放送のディレクターで映画監督の伊東英朗さんが、20年近く核実験による放射能汚染を独自取材して制作したアメリカネバダ州の核実験問題にフォーカスしたドキュメンタリー映画。核実験から広がった「見えない放射性降下物」によるシリーズ映画「放射線を浴びたX年後」の第3弾。

 1950年代から60年代にかけて実施された核実験に対して、子どもを被曝から守るために女性たちが始めた「乳歯調査」を中心に取材。4000ページを超える文書と、2022年夏に米国内の被曝者、研究者ら30人に行ったインタビューをもとに、今も続く放射能汚染の現実を伝える内容。歌手の加藤登紀子さんが日本語ナレーションを担当している。

 上映会を企画したユア ソーシャル プロジェクトは、2023年9月に椎名純子さんと新村繭子さんが社会問題解決を目指す任意団体を設立して活動を開始。映画をアメリカで公開し、アメリカや世界中から市民の声が上がり、核なき世界を目指して、国を動かすことを目指す伊東監督の志に共感して上映会を企画したという。

 椎名さんは「世界中で紛争が続く中、原子力・放射能の扱いについて本気で考えないと地球全体の未来が危ないと感じている。映画を通して、放射能の怖さをあらためて知り、被爆国である日本の人たちと一緒に考える機会になればと思っている。日本人だけでなく、外国の方々にも見ていただきたい」と話す。

 新村さんは「今年はビキニ環礁での水爆実験から70年の節目の年。三崎漁港から出港したマグロ漁船もたくさん被爆した。今回、船の中で上映することになったことにも不思議なつながりを感じる」とコメントした。

 上映会は横浜某所・船劇場の映画館で上映。上映後には、伊東英朗監督のトークセッションと参加者同士の交流会を行う。会場の船劇場までは、みなとみらい線 元町・中華街駅からスタッフが案内する。集合は12時50分、13時、13時10分。開演は13時30分から。参加費は1,800円(事前予約制)。

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