開港150周年事業で「こどものまちEXPO」―こども世界会議も

昨年8月ドイツで行われた「第1回こどものまち世界会議」に参加する横浜の子どもたち

昨年8月ドイツで行われた「第1回こどものまち世界会議」に参加する横浜の子どもたち

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 選挙権のない19歳以下の子どもたちだけで「仮想のまち」をつくり、仕事体験や社会の仕組みを遊びながら学ぶイベントを展開するNPO法人ミニシティ・プラスは、8月7日~9日に横浜市中区で「こどものまちEXPO(minicityEXPO)~in Yokohama2009」を横浜市と共催で行う。

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 子どもの社会参画について議論する「第2回こどものまち世界会議 in Yokohama」(8・9日、開港記念会館)や子どもが仮想のまちで働き遊ぶ「拡大版ミニヨコハマシティ」(7日~9日、大さん橋ホール)など、「子どもと未来のまちづくり」を考える機会となりそうだ。

 同法人は、2007年から活動を開始。「大人口出し禁止」をルールに、まちづくり・政治・仮想通貨流通による就労活動など、多彩な社会体験ができるイベントを展開している。「19歳以下の子どもたちの自己決定」が最も重要な活動ルールで、大人は裏方・サポートとしてかかわっている。

 今回の「こどものまちEXPO」は、横浜開港150周年事業として開催。「ミニシティー」発祥の地であるドイツをはじめ、全国各地で同様の活動を進める団体・研究者が集う「世界会議プロジェクト」と子ども主体の「こどものまちイベントプロジェクト」の二つを軸として展開することが決定し、現在、協力者や団体、協賛企業などを募集している。

 世界会議プロジェクトにはドイツ国内の都市や日本国内から約20団体が参加を予定。あわせて全国で「こどものまち」を開催している大人たちの全国交流集会も実施し、未来のまちづくりについて語りあう。「こどものまちイベントプロジェクト」は5~19歳の子どもたちが主体的にまちをつくる活動のほか、協賛企業による「仕事体験ブース」、「こどもまちづくり大学」や「全国のこどものまち大使館ブース」、19歳以下の子どもたちによる「U-19こどものまち世界会議」も計画している。

 同法人は昨年8月にドイツで行われた「第1回こどものまち世界会議」に参加。今年2月にはこどものまちEXPO in Yokohama実行委員会を設立。市内在住の子どもたちによる「こども会議」をこれまでに2回開催し、「どんなまちにしたいか」「どんなことをやりたいか」などについて自由に発想を出し合い、夏のイベントに向けて議論を重ねている。

 ミニシティ・プラスの理事長で、横浜国立大学地域実践教育研究センター准教授の三輪律江さんは「これからの未来をつくるこどもたちが、自らの手でこの大きなイベントを企画・実現することを通し、自分たちの住むまちや社会について考える機会にするとともに、実際のまちや社会を変える原動力になるようにしていきたい」と話している。

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