暮らす・働く

中区・寿地区で生まれたスープカフェ 「アナーキーママ」が7周年-中ムラサトコさんコンサートも

ボイスパフォーマーの中ムラサトコさん

ボイスパフォーマーの中ムラサトコさん

  • 0

  •  

 ボイスパフォーマーの中ムラサトコさんが中区の寿地区で始めた「思いつきスープカフェ アナーキーママ」が7周年を迎えるのを記念して、岩崎ミュージアム山手ゲーテ座(横浜市中区山手町254)などで6月19日~21日、音楽と食事を楽しむ「アナーキーママ祭り」が開かれる。

子連れでにぎわうカフェ「アナーキーママ」

[広告]

 スープカフェ「アナーキーママ」は、2008年6月に、寿地区の簡易宿泊所を改装したツーリスト向けゲストハウス「ヨコハマホステルビレッジ」(中区松影町3)のフロントスペースに「開店」。開始当時は毎週金曜に、現在は隔月第3金曜に営業している。2009年3月には、岩崎ミュージアム内に2号店となる「思いつきスープとお手紙のカフェアナーキーママ」(毎週水曜~日曜営業)がオープンしている。

 中ムラサトコさんは、1997年に太鼓の叩き語りという独自の音楽活動を開始した。舞踏家、画家、演劇人、大道芸人など、さまざまなジャンルのアーティストとコラボレーションし、国内外で幅広く活動している。映像に関わる作品も多い。4人の子どもを持つ母親であり、2012年に愛媛県松山市に移り住んだ後も2カ月に一度横浜を訪れ、「アナーキーママ」1号店の営業と山手ゲーテ座で乳幼児のためのアートワークショップ「コソダテは爆発だ!」を行っている。

 7年前、当時3人の母親であり、離婚を経験していた中ムラさんは、「ドヤ街」と呼ばれ、簡易宿泊所が建ち並ぶ寿地区に心通い合う場所があると感じ「ここでのびのびと子育てをしてみたい」と横浜に転居。理解ある保育園と友人にも恵まれた。

 カフェは、「本音で生きているこの町の人と、まずは食べ物を通じてかかわりあいたい」という思いから中ムラさんが企画。野菜を中心としたスープとパンのセットや、手作りのケーキ・クッキーなどを提供している。地域住民や周辺の子育て中のママなどが集まり、アットホームな雰囲気が特徴で、現在は子育てにとどまらないコミュニケーションの場として定着している。

 「アナーキーママ」というユニークな店名は中ムラさんの知人が考案し、中ムラさんは「子どもとともに、これからの人生をいよいよ自由に生きていくためにぴったりだと感じた」という。「歌を歌いながら単身子どもを育てていくことは世知辛いことも多かったが、不満とストレスをすべて忘れて楽しくやってこられたのは、みんなでスープを食べられるカフェの存在が大きかった」とも話している。

 7周年突入イベントの初日・19日は、布作家のヒダミチヨさんをゲストに山手ゲーテ座で「子育ては爆発だぁ!2014 ヘンテコ運動会」を開催。対象は幼児とその保護者で定員20組、参加費1,500円。続く20日に「思いつきスープCafe'Anarchymama 寿町店オープン」(11時~17時)、最終日の21日には山手ゲーテ座で「アナーキーママ祭りスペシャル ・ツィゴイネル曲芸楽団ライブ」(19時~21時)を予定している。

 「ツィゴイネル曲芸楽団ライブ」の出演は、中ムラサトコさん(ボイスパフォーマー、足踏みオルガン、太鼓)、タカダアキコさん(エキゾチックパフォーマー・ベリーダンサー)、おこたんぺさん(ジャグリング)、日比谷カタンさん(ギター)、向島ゆり子さん(ヴァイオリン)、吉田悠樹さん(二胡)、平井ペタシ陽一さん(パーカッション)。料金は前売り2,500円、当日3,000円(中学生以下無料)。

 中ムラさんは「7年はあっという間だった。何かを続けるというのは、助けてもらってかかわってもらわないと出来ない事を実感した。みんな元気でおいしいご飯を一緒に食べられる今、この瞬間に感謝している。人が生きやすい場所とは何か?こんな形もあるんだという事を知ってもらえるきっかけになればと思う」と話している。

 運動会とライブの問い合わせ申し込みは山手ゲーテ座(岩崎ミュージアム、TEL 045-623-2111)まで。

ピックアップ

ヨコハマ経済新聞VOTE

ヨコハマ経済新聞の読者歴はどれくらいですか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース