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「横浜三井ビルディング」が2月末に完成-原鉄道模型博物館は今夏開館

「横浜三井ビルディング」外観

「横浜三井ビルディング」外観

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 みなとみらい21地区67街区に開発中のオフィスビル「横浜三井ビルディング」(横浜市西区高島1)が、2月末に完成する。

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 同ビルは、「横浜から世界へ」をコンセプトに開発された地下2階・地上30階建て、高さ152.2メートルの複合ビル。敷地面積約7,799平方メートル、延床面積約90,356平方メートル。事業主は三井不動産(東京都中央区)、設計は日建設計(一級建築士事務所)。総事業費は約427億円。

 風を受け未来へ向かう「帆船」をイメージした外観で、建物の外には、神奈川出身のイラストレーター舟橋全二さんが制作したベンチと防風板の二つの機能を備えた彫刻「時を走る」、イスラエル系オランダ人のアーティスト、ラム・カツィールさんの彫刻「Grow」が設置されている。

 ビル内はオフィス、店舗、文化交流施設で構成され、5階~30階=賃貸オフィス、1階=店舗、3階=総合受付とセキュリティゲートを備えたオフィスのメインロビー。帷子川側に張り出した低層部分の2階には、文化交流施設として、世界的な鉄道模型の製作・収集家である原信太郎さんの収蔵品などを展示する世界最大級の鉄道模型博物館「原鉄道模型博物館」が今夏にオープンする予定。

 オフィス階層は、日立製作所が横浜地区のグループ会社を集約して入居するほか、富士通ネットワークソリューションズの本社事務所などが入居。15階には、新産業創生施設として、デフタ・パートナーズによる「横浜グローバル・ステーション(仮称)」、横浜国立大学による「未来情報通信医療社会基盤センター(MICT)」を開設予定。基準貸室は、効率的なレイアウト設計を可能とする約1,851平方メートルの整形無柱の空間で、室内の自然光導入率を上げる三角マリオン(窓)を採用している。

 店舗部分には、カフェ・和食等の飲食店舗やコンビニエンスストア、横浜市のインフォメーションセンターなどの施設が入居する。

 建物には、鋼板壁や制振装置の採用に加え、地震発生後速やかに建物の安全性を確認できる「被災度判定システム」を導入。また、72時間対応の非常用発電機の採用や、店舗や原鉄道模型博物館への来館者対応も考慮した備蓄品等の設置など、ハード・ソフトの両面で災害時におけるライフライン確保や事業継続を支援するとしている。

 環境対策面では、高性能Low-eガラス、太陽光パネル、電気自動車用急速充電器等の採用などにより、建築物の環境品質・性能評価システム「CASBEE横浜」で最高位のSランクを取得。経済産業省が選定した次世代エネルギー・社会システム実証事業「横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)」への参画が決定しており、今秋から2014年度まで、ビルのエネルギー管理システム(BEMS)と地域のエネルギーマネジメントシステム(CEMS)を接続し、国内で初めてオフィスビルにおける電力需給の調整「デマンドレスポンス」に関する実証事業を実施する予定。

 三井不動産は「建物全体にバリアフリー設計を導入し、安心・安全・環境に対する取り組みを重視した。オフィステナントはおおむね内定しており、早いところでは3月上旬から入居予定。入居ピークはゴールデンウィークころになると見込んでいる。MICTの出張拠点を設けるなど新たな価値創造の場を目指し、地域の発展に貢献できれば」と話している。

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