「氷川丸」リニューアル一般公開-オープン前に300人が行列

オープニングセレモニーでテープカットを行う金谷船長ら

オープニングセレモニーでテープカットを行う金谷船長ら

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 日本郵船が昨年8月より改装工事を行ってきた「氷川丸」が4月25日、「日本郵船氷川丸」として一般公開が始まった。

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 リニューアルはこれまで一般公開していなかった一等社交室や一等読書室などを新たに公開するほか、一等ダイニングルーム、一等喫煙室、特別室などの客室をアール・デコ様式に改修。戦前シアトル航路の外航貨客船として活躍した時代の氷川丸を再現した。そのほか、氷川丸の歴史を紹介する展示コーナーも設けている。

 2006年の一般公開終了時から再開を望む声が多く、初日は公開を心待ちにしていた約300人が10時のオープン前から列をなした。オープニングセレモニーで同船の金谷範夫船長は「改修工事を終えて再び皆さんに公開できることは、何よりも氷川丸自身が一番喜んでいるのでは」と話した。

 この日は氷川丸竣工からちょうど78年目の誕生日で、日本郵船歴史博物館の目黒征爾館長は「水面下の細かい部分で老朽化が進んでいたが今回修繕することができ、100歳を超えるまで皆様に慕われるよう努める。日本郵船氷川丸と博物館の両施設に足を運んでもらえるよう運営を一体化することで、相乗効果を期待している」と話した。

 開館時間は10時~17時。月曜(祝日の場合は翌日)休館。料金は、一般=200円、小中高生=100円(日本郵船歴史博物館の半券持参で無料)。

 氷川丸は、1930年に三菱横浜造船所で貨客船として竣工。戦前、戦後を通じ、北太平洋を238回横断し、延べ約25,000人の乗客を運んだ。1960年に現役生活を終え「横浜港開港100周年記念事業」の一環として、1961年に山下公園に係留された。

竣工当時を再現したアールデコ様式の客室(関連画像)日本郵船歴史博物館・日本郵船氷川丸氷川丸リニューアル記念で写真展-日本郵船博物館(ヨコハマ経済新聞)「氷川丸」2008年春に営業再開-修繕費10億円(ヨコハマ経済新聞)横浜マリンタワーと氷川丸が営業終了(ヨコハマ経済新聞)

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