黄金町バザールの概要発表-京急高架下に建設中の会場を公開

建設中の「黄金町バザール」で使用するスタジオ

建設中の「黄金町バザール」で使用するスタジオ

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 今年9月に開催されるアートフェスティバル「黄金町バザール」に向けて7月16日、同実行委員会による概要の記者発表が中区黄金町の運営事務局内で行われた。参加アーティストやショップの一部が発表されたほか、現在建設中の会場が公開された。

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 「黄金町バザール」はかつて特殊飲食店が多数立地していた中区初音町、黄金町、日ノ出町周辺を「文化芸術のまち」として再生させようと、地元住民や大学、横浜市などが共同で企画したもの。京浜急行日ノ出町~黄金町駅の高架下に2カ所のアートスタジオを設けるほか、空き店舗などを利用して約20カ所を拠点に9月11日から約2カ月半にわたって開催する。建物、土地は京急グループが開発し、横浜市が10年間借りる計画。イベント終了後は、会場となるスタジオを継続して活用することも検討されている。予算は横浜市が4,500万円、協賛会社が約1,500万円を援助。また、内閣府が地方再生の取組を抜本的に進めることを目的に今年度創設した「地方の元気再生事業」に認定され、2,800万円が交付される。

 アーティスト、ショップは全5カ国29組が参加。横浜を拠点とする福本歩さんや本間純さん、狩野哲郎さんをはじめ、大分から2005年の「横浜トリエンナーレ」にも参加した安部泰輔さん、バンコク、タイで活躍するウィット・ピムカンチャナポンさんらアーティストほか、上海の「BizArt」や、オーストラリアの「O.F.F」などのアートスペースがスタジオ内でインスタレーションやアーカイブの公開、映像上映を展開する。ショップには、鳥取県境港市の老舗鉄板焼「美空」や、1万枚のCDコレクションが自由に視聴できる東京・代々木上原のカフェ「視聴室」が出店する。

 今回公開された日ノ出町駅寄りの京急高架下に建設さている「日ノ出スタジオ」は、横浜国立大学大学院の建築都市スクールの学生と建築家で同教授の飯田善彦さんが設計したもの。大岡川に面してガラス張りで、3棟からなる分棟構造。棟と棟の間はイベントスペースとしても利用できるよう工夫されているほか、地上2メートルの高さに3つの棟を結ぶ遊歩道を設置する。また、黄金町駅寄りの「黄金スタジオ」は、横浜を拠点とする建築家ユニット「みかんぐみ」の曽我部昌史さんが教授を務める神奈川大学工学部が設計。木造アトリエ棟で、中は土間の空間となっている。

 同実行委員長の鈴木伸治さんは「今回、地域の人々や、企業、警察の協力や予算面、法律上の問題などあらゆるハードルにまだぶつかっておらず、街の再生へ向けた取り組みとして全国的に見ても大きな期待が寄せられている。バザールの終わりが始まりと考え、新しい街づくりを目指し継続的に取り組んで生きたい」と抱負を話した。

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