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「日産アートアワード」4代目グランプリは潘逸舟さん テトラポッドでコロナ禍の現状表現

潘逸舟さんの作品《where are you now》

潘逸舟さんの作品《where are you now》

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 日産自動車(横浜市西区高島1)が創設した現代アートのアワード「日産アートアワード2020」の授賞式が8月26日、「ニッサン パビリオン」(西区みなとみらい6)で行われ、グランプリに潘逸舟(はんいしゅ)さんが選ばれた。

「日産アートアワード2020」グランプリ受賞者の潘逸舟さん

 同アワードは、2013年に日産の創立80周年を記念し、将来性のある日本の優れたアーティストの活躍を支援することを目的にスタート。これまで宮永愛子さん(2013年)、毛利悠子さん(2015年)、藤井光さん(2017年)らがグランプリを受賞した。4回目となる今年は、潘さん、風間サチコさん、三原聡一郎さん、土屋信子さん、和田永さんの5人がファイナリストとして選出され、新作を8月1日から同会場で展示している。

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 グランプリを受賞した潘さんのインスタレーション作品《where are you now》は、エマージェンシーシートに包まれた巨大なテトラポットのある空間に、波間をイメージさせる映像をプロジェクションしたもの。新型コロナウイルスによって人の移動がしづらくなった現状を、「群」 から離れて漂流しているようなテトラポッドで表現したという。グランプリ受賞者には、200万円の賞金と海外レジデンスのための費用や助言が与えられる。

 潘さんは、1987年上海生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。映像、インスタレーション、写真、絵画などさまざまなメディアを用いてアイデンティティに言及する作品を制作し、国内外で多数の展覧会に参加している。

 ライブ配信された授賞式で、審査委員長で森美術館特別顧問のの南條史生さんは潘さんの作品について「今日の社会に蔓延している混乱や孤立といった感情を簡潔かつ鮮烈に形象化し、個人的な体験を、普遍的で詩的な作品へと昇華させた。極めてシンプルな表現に豊かな感性を織り込み、観る人に幅広く奥行きのある問題を想起させるという点が高く評価された」と話した。

 展覧会は9月22日まで。第1月曜休館。開館時間は平日=11時~19時、土曜・日曜=10時~19時。入場無料。

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