横浜市と日産、CO2削減に向け連携-電気自動車の先行発売も

2009年10月に完成する日産本社屋のイメージ図

2009年10月に完成する日産本社屋のイメージ図

  • 0

  •  

 ルノー・日産アライアンスと横浜市は11月5日、横浜市が進める「環境モデル都市」の実行計画において、横浜市にふさわしい次世代交通システムの検討を開始することで合意し、中田宏市長とカルロス・タバレス日産副社長が覚書に調印した。今回のパートナーシップでは、CO2排出量の低減に向け、横浜市中心部および周辺部それぞれのエリアに対応した幅広い施策の検討を進めていく。

[広告]

 主な検討内容は、環境に配慮したエコ運転の普及に関すること、渋滞改善に資する経路案内システムの実証実験に関すること、環境に優しい電気自動車の普及に関することの3点で、電気自動車については、普及を促進する補助金などの優遇制度と充電インフラ整備に関する検討を行っていく。

 横浜市は、ルノー・日産アライアンスとすでに今回同様のパートナーシップを締結したイスラエル、デンマーク、ポルトガル、フランス、米国テネシー州と並んで、電気自動車を先行発売する最初の市場のひとつとなる。

 今回のパートナーシップに関し、中田宏市長は、「環境モデル都市の実現に向けては、質の高い暮らしを楽しみつつCO2の排出を削減できるという創造性あふれるビジョンを市民に示し導くことが重要。横浜市と日産のクロスファンクションによる成果を大いに期待している。」と述べた。

 日産のカルロス タバレス副社長は、「大都市やその周辺部でのCO2排出量を削減し、持続可能なモビリティの実現にはゼロ・エミッション車の普及が有効な手段であると考えている。我々は日産誕生の地である横浜市との連携により、地域の総合的なCO2排出量の削減に貢献できることを大変嬉しく思う。」と述べた。

 横浜市は、2008年7月に政府から「環境モデル都市」として選定され、「横浜市脱温暖化行動方針(CO-DO 30)」に基づき、2025年までに市民1人あたりのCO2排出量の30パーセント以上削減の達成と「CO2の大幅な削減と脱温暖化な暮らしが魅力となるまちづくり」の実現を目指しており、検討するCO2排出量の低減策を来年度から実施する市の「環境モデル都市アクションプラン」に盛り込む予定。

 日産は来年、銀座から創業の地である横浜市に本社を移転する予定で、市は昨年3月、建物の環境性能を格付けする「CASBEE 横浜認証制度」で、みなとみらい21地区66街区に2009年10月に完成する22階建ての日産自動車の本社屋ビルを、最高位の評価「Sランク」で認証している。

ピックアップ

ヨコハマ経済新聞VOTE

ヨコハマ経済新聞の読者歴はどれくらいですか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース