横浜みなとみらいホール(西区みなとみらい2)が9月1日、オーケストラやピアノ、バイオリンの演奏を動画で楽しむことができるバーチャル版芸術フェスティバル「横浜WEBステージ」特設サイトを開設した。
特設サイトでは、横浜市のアーティストが演奏する様子をドローンや360度カメラ、楽器に固定した小型カメラなどを用いて収録した動画を掲載。360度カメラで撮影された動画は、再生中に視聴者が操作して視点を動かすことができる。Zoomを使ってベルリンと同ホールをつないだリモート合奏も行われた。
オープン時に公開された動画は、ベートーベンの「ピアノ・ソナタ 第14番 第3楽章」や映画「スター・ウォーズ」のメインテーマ、テレビアニメ「鬼滅の刃」オープニング曲「紅蓮華」など7曲。演奏形態は独奏からオーケストラまで動画によって異なる。
動画は月2回程度を目途に今後順次追加していく。協奏曲の伴奏部分をプロ奏者が演奏した動画を配信し、視聴者が自身の独奏を合わせることで共演できるコンテンツも10月以降に公開予定。
広報担当の伊藤啓太さんは「さまざまな新しい機材を使って撮影することで、普段ホールにお越しいただいた時でも見ることのできない映像演出になっている。1つの視点だけではなく、いろいろな角度からの映像を次々に見られるのも見どころ。今までにない新しい形の鑑賞スタイルを楽しんでいただければ」と呼び掛ける。
特設サイトの公開は来年2月27日まで。動画は無料で視聴できる。
横浜WEBステージは、今年5月に可決された横浜市の新型コロナ対策補正予算の中の「文化芸術に携わる団体・事業者に対する支援」のうちの一つ。コロナ禍で活動の場が減少し苦境に立たされる市内のアーティストへの経済的支援を目的とした「バーチャル版芸術フェスティバル事業」として実施する。同ホールでは今年3月以降、多くのコンサートが中止または延期となっている。