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馬車道に県内避難者の憩いの場「ふくしまカフェ」が期間限定オープン

当日カフェに集合した福島出身者やプロジェクト関係者。右端は事務局長の梶雅之さん

当日カフェに集合した福島出身者やプロジェクト関係者。右端は事務局長の梶雅之さん

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 みなとみらい線・馬車道駅近くの「驛(うまや)カフェ」(横浜市中区本町6)に、「ふくしまカフェ」が期間限定でオープンしている。

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 同カフェは福島から神奈川県内への避難者の交流の場を作る目的で、驛カフェの一角に開設。県内避難者にはワンドリンクと茶菓子がつく無料クーポン券を配布している。店内には福島の風景写真が飾られ、福島民報や福島民友などの地元の新聞や、各市町村の広報誌、横浜の観光情報誌などを閲覧できる。主催は神奈川県内の有志と県ユニセフ協会が運営する「守りたい・子ども未来プロジェクト」(港北区新横浜2)。

 「驛カフェ」は、馬車道で地ビールの醸造所とレストラン「驛の食卓」を運営する横浜ビール(中区住吉町6)が運営する、コンビニエンスストアを併設するキャッシュオンデリバリー業態のカフェ・レストラン。今回、同プロジェクトが、常設の交流場所を探していたところ、同社の太田久士社長がスペースの提供を申し出た。

 同プロジェクト事務局長の梶雅之さんは「現在月1回のペースで交流イベントを企画しているが、1日のみの交流会ではどうしても参加できない人が出てくる。そこで、常設で立ち寄れる今回の企画を考えた」と話す。

 2月19日に開催された神奈川県内避難者の集まりには、多くの福島県出身者がカフェを利用。飲み物と福島銘菓「ままどおる」や薄皮饅頭を食べながら会話を楽しんだ。利用者は「久々に地元の新聞を読むことができた。かつては毎日読んでいたものだから、なつかしい」などと話し、出身地や名字を糸口に、初めて出会う利用者同士が会話を弾ませる姿も。

 梶さんは「過去の交流会で、初めて顔を合わせた避難者同士が実は同じマンションに住んでいたということがあった。お互いの存在に気が付かず、孤立している人たちはいるはず。これからも継続的にさまざまな交流の機会を設けていきたい」と語った。

 3月16日には、馬車道で大規模な交流会も予定。問い合わせは「守りたい・子ども未来プロジェクト事務局」(TEL 0120-372-895)まで。避難者への広報には、神奈川県社会福祉士会(神奈川区沢渡4)が運営する県の事業「避難者サポートプロジェクト かながわ避難者見守り隊」が協力している。

 営業時間は13時30分~19時30分。日曜・祝日、定休日。3月30日まで営業。 

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