「海のエジプト展」が開幕―古代の海底遺物490点を日本初公開

豊穣神ハピの像、ファラオ像、王妃の像

豊穣神ハピの像、ファラオ像、王妃の像

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 パシフィコ横浜(横浜市西区みなとみらい1)で6月27日、海底から発掘された古代エジプト王朝の至宝展「海のエジプト展~海底からよみがえる、古代都市アレクサンドリアの至宝~」が開幕した。

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 同展はフランスの海洋考古学者フランク・ゴディオさんが約20年間研究の中で、古代エジプトの都市アレクサンドリアなどの海底遺跡から発掘した石像、スフィンクスなどの彫像群、アクセサリーやコインなどの実物約490点を展示するもの。横浜開港150周年記念テーマイベント「開国博Y150」の共催イベント。

 古代エジプトの「プトレマイオス朝」期を中心に、8世紀末に海底に沈んだとされる3つの都市、アレクサンドリア、ヘラクレイオン、カノープスの都市ごとに分け、海から引き揚げられた遺物を展示。これまでドイツ、フランス、イタリア、スペインなどを経て、アジアでは横浜が初公開となる。展示のメーンとなるのは高さ5メートル、重さ5トンのファラオ(王)の彫像と王妃の像や古代文字ヒエログリフが刻まれた石碑、クレオパトラ7世の横顔が刻まれたコインなど。

 最新の発掘結果と研究資料に基づいたバーチャルリアリティ映像(約15分)を上映する「バーチャル体験シアター」では、今も海底に眠る沈没船などの再現や、海底調査を疑似体験できる。凸版印刷と朝日新聞社が制作した。幅14メートル、高さ4メートルのスクリーンに、クレオパトラが愛したというアレクサンドリアの街並み5キロメートル四方を再現。来場者がコントーラーを手にとって海中シーンや古代都市のシーンを自由な角度から鑑賞する体験もできる。

 フランク・ゴディオさんは「開港150周年の横浜で開催できることを嬉しく思います。クレオパトラ7世の父『プトレマイオス12世』の顔をしたスフィンクスや、とてもリアルに海底を再現したバーチャルシアターは特におすすめです。皆さんにアレクサンドリアを体感していただきたい」と話している。

 会期中無休、9時30分~18時(最終入場は17時)。入場料は大人=2,300円、高校生=1,300円、小中学生=800円。9月23日まで。

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