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あかいくつ劇場で「OUTBACKアクターズスクール」初公演 精神の不調抱え表現

OUTBACKアクターズスクールの稽古の様子(撮影:佐藤光展)

OUTBACKアクターズスクールの稽古の様子(撮影:佐藤光展)

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 横浜人形の家「あかいくつ劇場」(横浜市中区山下町18)で11月7日、精神的な不調を抱えている人たちが、演劇などのパフォーミングアーツを通じて表現する「OUTBACKアクターズスクール」の初公演「OUTBACK~まだ見ぬ世界へ!~」が行われる。

稽古の様子 OUTBACKアクターズスクール

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 同校では、演劇などのパフォーミングアーツを通じて、表現力や発信力を培い、自らが回復して社会で活躍していくためのサポートをする。「OUTBACK」とは、オーストラリア英語で「未知なる土地」の意味。未知なるものに挑戦したいと思う人々が集まるスクールを目指して4月に活動を開始した。

 第1期の20人のスクール生の多くは、精神的な不調を抱えており、レッスンでは、強制入院になった時のこと、入院生活で苦しかったことや楽しかったことなど、自らの病の経験を語り、原因となった感性や苦難を乗り越えてきた力を「表現」に変えていく作業に取りんできた。

 作品発表に向けてのレッスンには、プロ俳優の前原麻希さん、加藤啓さんを講師に招き、個々の体験や物語をミックスして、新たなひとつの物語を紡いだ。

 校長の中村マミコさんは「挑戦してみた先に、うまくいくこともあれば、うまくいかないこともあるかもしれない。『やってみる』ことでしか見えない景色、得られない経験がきっとあるはずだ。生きづらさを超えて社会の中で活躍していけるよう、パフォーミングアーツを通じて、社会に問題を提起し、問い直したい」と話す。

 出演はOUTBACKアクターズスクール、ことぶき「てがみ」プロジェクト、戯曲創作活動グループなど。特別出演として参加する、くるみざわしんさん、戸松美貴博さんなどの出演者を交えたトークセッションも予定。13時30分開演。入場料は1200円。

 OUTBACKは、民間の第三者機関として、精神科医療に関する人権擁護活動と、メンタル不調を抱える人たちの発信力向上や、回復プロジェクトに取り組んでいる神奈川精神医療人権センター(磯子区森3)の関連事業として立ち上がった。アクターズスクールのほか、精神科医療にかかっている方の権利擁護活動などに取り組んでいる。

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