横浜中華街の成り立ちや歴史をまとめた企画展「横浜中華街160年の軌跡 この街が、ふるさとだから。」が現在、横浜ユーラシア文化館(横浜市中区日本大通)で開催されている。
展示は「横浜中華街の軌跡」「暮らしを支える職業」「ふるさと、横浜中華街に生きる」の3部構成。入り口には「花の蜜に蝶々(ちょうちょう)が集まるように、中華街の魅力で人が集まってほしい」と思いをこめ、赤やひすい色の50店舗の紙袋が並ぶ。
「横浜中華街の軌跡」は、中華街の誕生から、震災や大空襲など苦難の歳月も乗り越えた160年の歴史を振り返る。「暮らしを支える職業」では、中華料理店「安楽園」や漢方薬局「大徳堂」、洋裁店「トムサン・テーラー」など、かつて中華街に息づいていて、歴史の中で幕を下ろした老舗店で使われていた仕事道具などを展示。「ふるさと、横浜中華街に生きる」は、中華街に現在住み暮らす人たちを、顔写真とともに紹介する。
副館長の伊藤泉美さんは「歴史ある店も、なくなるのは一瞬。こうして残していくことで確認できることがある。中華街というと観光地の意味が強いが、それだけではない中華街の面白さに出会ってほしい。町の歴史がわかってくると楽しみ方が変わってくる」と話す。
展示資料は、初公開資料を含め、約220点。開館時間は9時30分~17時。月曜休館。観覧料は一般=300円、小・中学生=150円。7月4日まで。