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日本新聞博物館で緊急企画展「新型コロナと情報とわたしたち」 情報を見極める力の大切さ考える

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 ニュースパーク(日本新聞博物館)(横浜市中区日本大通)は、緊急企画展「新型コロナと情報とわたしたち」を開催している。真偽がわからない情報が大量に拡散されるSNS時代において、情報を見極める力の大切さとメディアの役割について考える機会を提供する。

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 同館は、日刊新聞発祥の地・横浜で日本新聞協会が運営する情報と新聞の博物館。2019(平成31)年4月に歴史展示を拡充し、歴史と現代の両面から確かな情報の大切さと新聞の役割を学べる展示を行っているが、新型コロナウィルスの影響を受け、2月末から94日間休館していた。

 会場の入り口には休館期間中も、毎日休まず発刊され全国から届いていた新聞の束を実物大の写真で展示。高さ2メートル以上の束が7本も積み上がった。

 展示室では、写真やデータのほか、紙面そのものを多く展示。担当者は「当該記事だけでなく紙面全体を見せることで、新型コロナウィルスのほかに、当時起こっていた出来事が見えるようにした」と話す。

 3部構成で「新型コロナ 新聞はどう伝えたか」では、中国で起きた事実を伝えた2020年1月1日の国内初報道、国内初の集団感染事例となったダイヤモンドプリンセスに関する2月の報道などが並ぶ。新聞の一面全体に死者の名前を並べて弔いを表したニューヨーク・タイムズなど、海外のケースも紹介する。

 「歴史に学ぶ感染症」ではコレラやペストなどの過去の感染症時に新聞がどう報じたか振り返り、「病気はタコからうつる」など科学的根拠を伴わないうわさが過去にも起こっていたことなどを示す。

 「『情報』に惑わされる励まされる」ではさまざまなアプローチで真実を伝えようとする新聞の姿勢に焦点を当てる。デマを否定することでよりデマが拡散されてしまう皮肉な事態となる「バックファイヤー効果」などにも触れ、情報伝達の在り方を深く考える内容となっている。

 入館料は、一般=400円、大学生=300円、高校生=200円、中学生以下無料。月曜休館。開館時間は短縮中で、10時~16時30分(最終入館は16時)。感染症拡大防止のため、予約制で1日3回の入れ替え制を実施している。予約人数が上限に達していなければ当日入場も可。9月27日まで。

 また、同館館長の尾高泉さんが登壇するオンライントークイベントが9月17日12時15分から行われる。横浜市と市内まちづくりNPOなどが連携して、新型コロナウイルスに向かい合う活動を支援する取り組み「#おたがいハマ」の公開トークとして行われる。

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