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表現のチカラで「特殊詐欺」を防ぐ 舞台俳優がクラウドファンディングに挑戦

ポスターを持つ両端の男性は左側からはだ一朗さん、田中照人さん

ポスターを持つ両端の男性は左側からはだ一朗さん、田中照人さん

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 高齢者に「特殊詐欺」被害から自らを守る力を身に付けてもらおうと、演劇とワークショップを組み合わせた啓発活動を展開する任意団体「表現のチカラ」が5月30日、中区でクラウドファンディングのキックオフイベントを実施する。

 「表現のチカラ」は、演劇などの表現でさまざまな社会問題の啓発活動をプロデュースする任意団体。市内全18区で振り込め詐欺などの特殊詐欺啓発のための公演を実施する計画で、公演にかかる費用や、団体を本格化するための資金を集めるため、クラウドファンディングに挑戦する。

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 代表のはだ一朗さんは、田中照人さんとともに大阪が拠点の2人芝居ユニット「PROJECT一照」のメンバーとして活動している。2016年特殊詐欺を題材に公演をした際、観客から高齢者向けの社会貢献活動として展開することを勧められ、2017年7月に、大阪の淀川警察署の協力を得て第1回目の防犯演劇を実施した。

 横浜市在住のはださんは、神奈川県の被害額が大阪府の1.5倍という事実を知り、横浜でも防犯演劇を実施しようと決意した。これを機に、地元横浜で本格的に活動を始めることを決め、2018年9月に「表現のチカラ」を立ち上げた。

 はださんは「高齢者は、隣近所の住人と一緒に自分の子供、他人の子供を育てる社会で生きてきた。特殊詐欺は、そのような高齢者に根付く『人を信じる』という社会性を巧みに利用している。なので特殊詐欺対策には演劇やワークショップが持つ『ライブによるコミュニケーション』という臨場感や、楽しみながら学ぶことができるという特色をいかせると思った。進化する特殊詐欺の被害を無くすには、一刻も早く高齢者自身が自衛の力を身に付けることが急務だと感じている」と話す。

 キックオフイベントでは、プロジェクトの説明のほか、実際に防犯演劇を披露する。横浜市の特殊詐欺の現状と対策の紹介、ゲストを交えた意見交換の時間も設ける。

 会場は、ぴおシティ6階の「さくらリビング」(横浜市中区桜木町1)。開催時間は19時~21時(18時30分開場)。参加費500円。申し込み・問合せは、表現のチカラ代表はだ一朗(TEL 045-294-2424)まで。

 「特殊詐欺」とは、振り込め詐欺、還付金詐欺などの数種ある現代詐欺の総称。被害額は年々増加し、2018年は日本全体で約357億円、神奈川県は約58億円となった。神奈川県は3年連続の増加となり、被害額・被害件数共に過去最悪となっている。横浜市の被害は神奈川県全域の約半分を占め、高齢者の多い栄区・旭区・青葉区は18区の中でも特に被害が大きい。

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