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BankART SILKでファッションデザイナーの矢内原充志さん展覧会 寿町の人々をモデルに

ファッションデザイナーの矢内原充志さん。会場には約100着の服が山積みに、約70着が宙吊りになっている

ファッションデザイナーの矢内原充志さん。会場には約100着の服が山積みに、約70着が宙吊りになっている

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 BankART SILK(横浜市中区山下町1)で2月27日から、横浜を拠点に活動するファッションデザイナー・矢内原充志さんの展覧会「MITSUSHI YANAIHARA 2019 EXHIBITION」が開催されている。

寿町に通った経験から「作りたい服を作った」という矢内原さんの作品

 同展は、日本3大簡易宿泊所街の一つである寿町で住民と対話しながら服の製作とポートレート撮影を3年間続けてきたプロジェクト「KOTOBUKI INSIDE YOKOHAMA」の展示を中心に、この1年で作成した100点を超える服と、ディレクション・ブランディングを手がけたさまざまなプロジェクトを紹介する。

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 「KOTOBUKI INSIDE YOKOHAMA」は、当初「誰もが持っているクリエイティビティを表現したい」と、寿町で暮らす日雇い労働者や高齢者一人ひとりの話を聞き、その人に合った服を製作して着てもらうプロジェクトとしてスタート。しかしうまく進まなかったことから、「僕が寿町のために何かをやるのではなく、僕がやりたいことのために寿町を利用させてもらうというスタンスに変えたらうまくいくようになった」と矢内原さん。寿町総合労働福祉会館で「着こなし講座」を開催し、作ってきた服を参加者に着てもらって撮影するようになった。

 講座は回を重ねるごとに人気を呼び、前回は50人ほどが参加。展覧会場では、パネルに仕立てた写真と共に、服と「ファッションとは何か」「存在とは何か」といった、矢内原さんがこれまでさまざまな仕事を通して思考してきた問いを張り巡らせる。

 また、横浜市立大学コミュニケーション・デザイン・センター(YCU-CDC)と共同で「動き出したくなる服」「おせっかいなタオル」などのヘルスケアに関わるテック系布商品を開発したプロジェクト「YCU-CDC×FASHION」や、愛媛県縫製品工業組合との共同で作り手の視点も取り入れた高付加価値商品を開発する「FACTORY LINE」に関する展示も行う。

 矢内原さんは「一番身近な個性の表現がファッション。自分は寿町と関係ないと思っている人にこそ、イマジネーションを働かせて見てほしい」と話す。

 開館時間は11時~19時。入場無料。会期は3月9日まで。「KOTOBUKI INSIDE YOKOHAMA」のビジュアルブックは大人3,000円、学生2,000円の寄付で配布する。3月8日19時30分からはゲストに武部貴則さん(YCU-CDC代表)、伊藤剛さん(asobot代表)を招いたトークセッションを開催する。詳細は「MITSUSHI YANAIHARA」ウェブサイトから。

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