特集

「知るを愛し 学ぶを楽しむ」ご当地検定
「かながわ検定・横浜ライセンス」の魅力

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■運転のプロフェッショナルが横浜を魅力的に案内

 タクシー会社勤務の中原一浩さんは、第2回かながわ検定・横浜ライセンスにて1級に合格し、その後、同ライセンスのセミナー講師も務めている。職業柄、ライセンスを一番生かしている方だ。制服姿でのインタビューは、その姿勢を感じさせるものであった。受験のきっかけは、タクシーの乗客と接する中で知識を伝えることの難しさを感じてのもの。観光案内と一言で言っても、さまざまな利用客がいる中で多様で臨機応変なものが求められる。「試験のために勉強したという意識はありませんが、同じ本を3回は読み直しました」と語ったように、徹底した習得ぶりは目を見張るものがある。

 郷土への思いとライセンスの重みを噛みしめながら、利用客との対話から新たな横浜を発見する毎日。全ては利用客へ横浜の素晴らしさを伝えるために。横浜に真の観光タクシーを根付かせるという目標も持っているという。

■最高齢で悲願達成、さらなるチャレンジも

 最高齢で合格した長島太郎さんへのインタビューは、金沢区の自宅で実施した。インタビューを意識してきっちりしたYシャツ姿で登場。おしゃれな服装にも気を遣う姿勢は、若さ、好奇心維持の秘訣かも知れない。そのエネルギーにより、93歳にして難関の2級に見事合格した。

 検定に関する本題に入る前に、自身の戦時中・戦後の思い出をとくとくと語り始めた。その体験の中で、「人は本来誰でも平等で、それぞれが何かしらの得意分野を持っているのだと悟りました。それを前向きな気持ちで努力をし、活かしていくことが大切だと感じました」としみじみ話す。

 やはり、その頃の体験がその後の人生に大きく影響しているようだ。定年後も世の中のために自分が役立てることを意識し、選挙管理委員長や地域の老人会のほか、多くのボランティア活動に関わってきた。かながわ検定の受験は、新たなチャレンジとして、また年齢を克服するための挑戦でもあった。「高齢なので、自分から積極的にライセンスを何かに利用しようとは考えておりません」と語りながらも、合格通知が届くまで毎日郵便ポストをのぞいていたということは印象的なエピソードだ。

■楽しみながら学ぶのがコツ

 「学校で検定のことを知ったお母さんに教えてもらいました」と話す宮島昌英君は、静かながらも歴史への興味を力強く語った。

 「僕はこれが大好きなんです」と見せてくれたのは、学校の社会科で使う「わたしたちの横浜」という副読本。受験で一番参考になったという。受験のために特別な勉強をしたのではなく、この副読本のほか、、歴史の本を楽しみながら読んだことが小学生4年生で4級に合格した秘訣だ。次の目標である3級合格を目指し、宮島君は新たな歴史の道を歩んでいく。

■あれも横浜、これも横浜

 「受験を決めて勉強に取り組んで、だんだん横浜が面白くなってきました」と語る石黒充さん。まだ数少ない1級の合格者である。横浜で育ったが、他の街で過ごしてみて初めて横浜との違いを感じた。そのおぼろげな違いを教えてくれたのがかながわ検定だったとのこと。

 人に話せることは嬉しい、しかしそれは知識のバックボーンがあって初めてできることだと説明する。その鋭い分析力により、過去の問題をパソコンで分類、問題集顔負けの独自ファイルを作成し、勉強した。

 冷静な分析だけでなく、横浜への思いも強い。「知っている横浜」と「新しい横浜」が混在するのが横浜の魅力と語るように、繊細な感性も併せ持つ。頂点を極めても、新たな世界を石黒さんは追求している。

■「かながわ検定」「横浜ライセンス」の新たな取り組み

 かながわ検定は、2007年から「知るを愛し 学ぶを楽しむ」をキャッチフレーズに実施されている。神奈川全域を対象にした「神奈川ライセンス(隔年1回)」と、横浜地域を対象にした「横浜ライセンス(毎年1回)」で構成。運営はかながわ検定協議会が行っている。

 同協議会は、検定の認知度を高め、読者との接点強化を図るために、公式ホームページでかながわ検定に関する試験、模試・セミナー、書籍情報を掲載している。そのほか、合格者のインタビュー記事、過去問題をもとにした1日1問形式の「横浜ものしりクイズ」(月曜~金曜に更新)なども。横浜ものしりクイズは twitterでも配信をしている。

横浜ものしりクイズ・ツイッター

 同協議会事務局長の飯野千春さんは「市内の小中学校の総合学習の授業では、かながわ検定協議会と市教育委員会が編集した『わたしたちの横浜』『わかるヨコハマ』が副読本として活用されています。この機会に親子でもぜひチャレンジしてください」と話す。

 第5回「かながわ検定・横浜ライセンス」の試験日は2011年1月30日。受験料は1級6,300円、2級4,200円、3級3,150円、4級2,500円(小・中学生は2,000円)。試験会場は横浜市立大学金沢八景キャンパスで、申し込みはかながわ検定公式ホームページから。締め切りは1月7日。知識試しや目標達成に、ぜひ挑戦してみてはいかがだろうか。

かながわ検定

tvkショップ かながわ検定

ご当地検定「横浜ライセンス」受験者募集-twitterで横浜クイズ発信も(ヨコハマ経済新聞)

『知るを愛し 学ぶを楽しむ』ご当地検定 はまっ子なら挑戦!「かながわ検定・横浜ライセンス」(ヨコハマ経済新聞)

ヨコハマ経済新聞編集部

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