伊勢佐木町で「昭和30年代の相鉄」写真展-巨大パノラマ鉄道模型も

「昭和30年代の相鉄」写真展の様子

「昭和30年代の相鉄」写真展の様子

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 有隣堂伊勢佐木町本店ギャラリー(横浜市中区伊勢佐木町)で7月11日より、相模鉄道社員で写真家だった故・天野洋一さんの作品展「今よみがえる昭和30年代の相模鉄道」が開催されている。50年前の相鉄線の車両や、当時と現在を比較した全駅の写真を通して当時を振り返る。

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 今回紹介しているのは、相鉄が横浜駅西口の開発を進め、新型車両も数多く登場した時代。相鉄が大きく飛躍し始めた頃ではあったが、その一方国鉄や他社からの中古電車や木造駅舎も健在だったという。写真展ではそういった戦後の横浜の様子を車両だけでなく、行きかう人々の表情など天野さん独自の視点で記録した約50作品を展示。そのほか、武相高校鉄道研究同好会の協力のもと、パノラマ鉄道模型や同年代の出来事、自動車なども紹介している。

 横浜市本牧出身の天野さんは、1958年から相模鉄道に勤務するかたわら、休みを利用して横浜を中心に鉄道写真を撮り続けていた。2000年に武相高校鉄道研究同好会の山田京一教諭と出会ったことがきっかけで、横浜市電の写真を集めた作品集「懐かしの横浜市電」を出版。従来の鉄道写真の「型」にはまらず庶民の暮らしの中にある視点で捉えた写真が高い評価を得た。4年前に68歳で他界してからも妻の郁代さんが絶版となった同著を自費出版で復刻したほか、天野さんが撮りためていた「三溪園」の写真も作品集として出版し大きな反響を呼んだ。同展でも開催に合わせて会場となる有隣堂のみの限定で同名写真集を販売している。

 山田教諭は天野さんについて「短いお付き合いだったが、『天野作品』から撮影意図やテクニックなど多くを学んだ。若き日の現場業務の思い出を語る時が最も楽しそうだった」と振り返る。妻の郁代さんは「今回出版した写真集は天野が生前計画し、写真もすべて選んであったもの。資料となる貴重な画像が多く含まれていたこともあり、武相高校鉄道研究同好会の協力のもと今回写真展を開催することとなった」と経緯を話している。

 開催時間は10時~18時(最終日は17時まで)。観覧無料。7月21日まで。会場では、同名作品集をはじめ鉄道関連書籍やグッズも販売している。

相鉄線の巨大パノラマ鉄道模型(関連画像)有隣堂(イベント詳細)武相高校鉄道研究同好会日本大通り駅でアルバムに眠る「鉄道写真」を集め企画展(ヨコハマ経済新聞)写真で振り返る懐かしの「横浜市電」-故・写真家の個展(ヨコハマ経済新聞)

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