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そごう美術館で「四谷シモン」展-球体関節人形の第一人者

「SIMONDOLL 四谷シモン」展

「SIMONDOLL 四谷シモン」展

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 そごう横浜店・6階の「そごう美術館」(横浜市西区高島2)で、「SIMONDOLL 四谷シモン」展が開催されている。

四谷シモンのアトリエを再現した展示

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 日本の球体関節人形の第一人者である人形作家・四谷シモンさんの生誕70年を記念した同展。初期から最新作まで46点の作品を通して、シモンドールの世界を紹介する。

 四谷シモンの作品は、少年少女の人形、ギラギラした女の人形、自動で動く人形、天使をテーマにした人形、木枠の構造を持つ人形、自画像としての人形など、作家の人生に沿って多様に変化していく。

 展示は、「無垢なるもの - 少女、少年」、「誘惑するもの - 女」、「自ら動くもの - 機械仕掛」、「天上のもの - 天使、キリスト」、「自らを作るもの - シモン」、「未完なるもの、そしてベルメールへのオマージュ」の6章構成。

 作品は、小説家・澁澤龍彦が紹介した女流シュルレアリストであるレオノール・フィニの作品「解剖学の天使」というタイトルに触発されて生まれた「解剖学の少年」(1983年)、1985年に美術出版社から発行された澁澤龍彦監修・篠山紀信撮影の書籍「四谷シモン 人形愛」の特別版の作品として制作された「機械仕掛の少女」(1985年)、青木画廊での第1回個展のために制作され、状況劇場の女形として一世を風靡(ふうび)したシモンの自画像とも言える作品「未来と過去のイヴ」(1973年)など。

 また、同タイトルで3体が作られ、木枠を使ったり球体関節にしたりと造形的な違いが見られる「目前の愛」(1995年)、シモンが40代で精神的苦境に陥った際、ギリシャ正教の本を読んで東方キリスト教に興味を持ち、そのイメージで制作した「キリエ・エレイソン 2」(1996年)も展示する。7月5日には、シモンさんによるギャラリートークとサイン会を実施する。

 シモンさんは「私の作家活動全体を回顧する大きな展覧会。心をこめて制作した一つ一つの作品をじっくりご覧くださり、『人形とは何か』ということをお考えいただければ」とコメントしている。

 開館時間は10時~20時(入館は閉館30分前まで)。入館料(当日)は大人=1,000円、大学・高校生=800円、中学生以下無料。7月6日まで。

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