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来夏開幕「ヨコハマトリエンナーレ2014」第1弾参加作家発表

「ヨコハマトリエンナーレ2014」第3回記者会見(左から、高山明さん、釜ケ崎芸術大学の上田假奈代さん、森村泰昌さん、グレゴール・シュナイダーさん、和田昌宏さん)

「ヨコハマトリエンナーレ2014」第3回記者会見(左から、高山明さん、釜ケ崎芸術大学の上田假奈代さん、森村泰昌さん、グレゴール・シュナイダーさん、和田昌宏さん)

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 横浜トリエンナーレ組織委員会は横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3)で12月13日、現代アートの国際展「ヨコハマトリエンナーレ2014」の第3回記者会見を実施。展覧会構成やビジュアルデザインの紹介とともに、第1弾参加作家として計7組(国内外6人1団体)を発表した。

マイケル・ランディさんによる「《Art Bin》2010」サウス・ロンドン・ギャラリーでの展示風景

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 横浜トリエンナーレは、横浜で3年に一度行われる現代アートの国際展。2001年にスタートした。「ヨコハマトリエンナーレ2014」の会期は、2014年8月1日~11月3日(開場日数89日間)。主会場は横浜美術館と新港ピア(新港ふ頭展示施設)。美術家の森村泰昌さんがアーティスティック・ディレクターを務める。

 第5回展のテーマは「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」。展示構成は、「『忘却巡り』の旅に出る」、「沈黙とささやきの旅」、「華氏451の旅」、「無用への旅」、「恐るべき子供達に会いに行く旅」、「忘却の海に漂流する」。

 ビジュアルデザインは、グラフィックデザイナー有山達也さんのディレクションのもと、横浜在住のハンコアーティスト・葛西絵里香さんが担当。リノリウム版画でイメージの版を彫ることで、同展のキーワードとなる「忘却の海」を再現した。

 森村さんはビジュアルデザインのお披露目にあたり、「タイトルの筆文字は、参加作家のマイケル・ランディさんによるもの。お手本にのっとらない、魅力ある、国際展にふさわしい文字だと思う」とコメント。

 テーマについては、「情報化時代の今は『情報の海』と言われるのが一般的だが、これをひっくり返して真逆の『忘却の海』としてみた。世の中には実際、情報化されない、情報化されえない、情報化が許されない、情報化が許されなかった、我々の忘れものがたくさんある。私達が忘却してきた大切なものに目を向けられる、そんな展覧会にしたい」と語った。

 参加作家と団体は、マイケル・ランディさん(イギリス)、メルヴィン・モティさん(オランダ)、グレゴール・シュナイダーさん(ドイツ)、高山明さん、和田昌宏さん、やなぎみわさん、NPO法人「こえとことばとこころの部屋(ココルーム)」(大阪府大阪市)が大阪・西成区釜ヶ崎で開校する「釜ケ崎芸術大学」。

 美術作品をめぐる「所有」や「廃棄」といった行為を作品化しているランディさんは、横浜美術館のグランドギャラリーに巨大な「芸術のためのゴミ箱(Art Bin)」を設置予定。Art Binは、アーティストがその創作の過程で生まれた失敗作や過去の作品を持ち寄り、ゴミ箱の形状をした巨大な容器にそれらを実際に捨てることで成立する「創造的失敗のモニュメント」。

 ビデオレターでランディさんは、「Art Binは人々がゴミを投げ入れる『透明な箱』。プロアマ問わず、横浜をはじめ日本中のアーティストの皆さんに参加してほしい。自分の作品を廃棄することで、新たなアート領域に挑戦してもらえたら」と話している。

 今後はプレイベントとして、12月23日に「ヨコハマトリエンナーレ2014 スペシャルトークイベント」(クイーンズスクエア横浜)、2014年2月16日に、文化交流をテーマにしたディスカッション「東アジア地域における文化交流の仕組みづくり」(ヨコハマ創造都市センター)を開催予定。

 横浜トリエンナーレ組織委員会は、2014年8月の開幕に向けて、来春に再度記者会見を開くとしている。

 横浜市は、2014年から新たにスタートする「東アジア文化都市」に正式決定された。東アジア文化都市は、日中韓3カ国の開催都市で文化芸術イベントなどを実施し、東アジア域内の相互理解・連帯感の形成を促進するとともに、同地域の多様な文化の国際発信力を高めていくことを目指す事業。ヨコハマトリエンナーレ2014は、「東アジア文化都市2014横浜特別事業」として位置づけられている。

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