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そごう美術館で現代美術家「山口晃展」-日本の粋をアートに描く

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 そごう横浜店6階の「そごう美術館」(横浜市西区高島2)で、現代美術家の山口晃さんの作品を一堂に集めた展覧会「山口晃展 ~付り澱エンナーレ老若男女ご覧あれ~」が開催されている。

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 山口晃さんは、日本の伝統的な浮世絵や大和絵のような絵画の技法やモチーフを取り入れた、繊細な作風が特徴で、その中に、教養あふれる風刺や笑いを盛り込んだ楽しさを感じさせる作品を描く現代美術家。横浜での個展は今回が初となる。

 近代の西洋化や現代における文化の断絶に対して、近世や中世の技法で今の風俗を描き、過去と未来の、美やいかがわしさを融合させることで、今と過去との連綿とした日本文化のつながりを表現する作品をつくってきた。近年は、小説の挿画やCDジャケット、パブリックアートのほか、浮世絵に女子高生やサラリーマンが登場する公共広告の原画を手がけるなど、活躍の場を広げている。

 今回の個展では、ドローイング、油絵、立体作品、挿画などの画業を紹介。さらに、現代アートの国際展「横浜トリエンナーレ」の開催地である横浜にちなんで、「一人国際展」の最新作「山愚痴屋澱エンナーレ2013」を会場内に設けるほか、ドナルド・キーン作「私と20世紀のクロニクル」の挿画を特別展示している。

 そごう美術館主任学芸員の森谷美保さんは「そごう美術館はデパートの中の美術館という、来訪者の対象にあった、名前が広く認知された作家やグループをとりあげた企画展が多く開催され、現代美術の作家の企画は集客が想定できない冒険的なものと捉えられていた。その中で、山口さんの作品は、山口さん存在を知らない人でも大いに魅惑するものを持っていると考え、今回の展示を企画した」と話している。

 観覧料は大人1,000円、大学・高校生800円、中学生以下無料。開館時間は10時~20時(入館は閉館の30分前まで)。会期は5月19日まで。

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