横浜市と楽天、NPOが共創プロジェクト-ネット販売やチャリティー

記者会見での林横浜市長(中央)と岩室晶子さん(右)、飯田信子さん(左)

記者会見での林横浜市長(中央)と岩室晶子さん(右)、飯田信子さん(左)

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 横浜市は、市内の特定非営利活動法人(NPO)、楽天グループと協力し、新たに始動する共創プロジェクトについて明らかにした。

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 プロジェクトは、昨年12月に横浜支社を開設した楽天(東京都品川区)が横浜市共創推進事業本部に連携を提案し、市がNPOとの仲立ち・調整役を務めて実現したもの。インターネットを利用した「あったかハート横濱良品館」と「よこはま国際チャリティオークション(ハマオク)」の2つの事業について、NPOと楽天が共同で運営を行う。

 「横濱良品館」は、市内の障がい者地域作業所で生産されている商品をインターネット上で購入できるサイトで、主に横浜市都筑区でまちづくり活動を行うNPO「I Loveつづき」の協力を経て今月から本格稼働が始まった。同NPOが事業主体となり、区内の地域作業所で製作されているハーブティーやクッキー、バッグなどをインターネット上で販売することで、地元ならではの商品としてのブランド化や販路の拡大、作業所員の工賃アップにつなげることがねらい。

 「ハマオク」は、市内NGOのネットワーク組織であるNPO「横浜NGO連絡会」が、楽天グループと連携してチャリティオークションを行うサイト。「クリスマス・イブのマリンタワー展望台フロア貸し切り権」など、市内の企業などから寄付を受けた物品や権利をインターネット上でオークションにかけ、収益から基金を創設し、世界で貧困などに苦しむ子どもたちへの支援として国際協力や国際貢献に役立てる。

 「I Loveつづき」事務局長の岩室晶子さんは「これまで、地域作業所の商品は丁寧に作られていて良いものが多い半面、デザイン面や売り方、販路などの課題がありました。それらを改善し、今後横浜良品館をさらに広げて、市内の企業さんと一緒に商品開発などもしていきたい」と話す。

 「横浜NGO連絡会」事務局長の飯田信子さんは「1回のオークションの落札期間は2週間ですが、今後も継続的に行っていきます。また、企業さんには横浜らしさを強調できる物品や権利を提供して頂き、市民が気軽に国際協力に参加できる手段のひとつとなれれば」と話す。

 共創は、行政と民間の企業や法人が「共に創る」という考え方で、互いの知恵を出し合って新たな事業機会をつくることで、経済の活性化と効率的で質の高いサービス提供を目指すもの。市の共創推進事業本部には「共創フロント」窓口が設置され、民間企業・法人からの相談や提案を受けている。

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