
横浜ベイブルーイング(横浜市中区福富町東通2)がアメリカ・インディアナ州で開催された「ワールドビアカップ」で2冠を受賞した。
「ワールドビアカップ」は「世界最大のビール審査会」と言われており、今回は49カ国・地域の1761ブルワリー・サイダリーから8375の銘柄が出品。日本からは13銘柄が受賞した。
横浜ベイブルーイングは2部門で受賞。132種類のビールのエントリーがあった「ボヘミアンスタイル ピルスナー」部門では同社のビール「ベイビルスナー」が金賞を初受賞。小麦とフルーツを使ったビール「フルーツウィートビア」部門では77種類のエントリーがある中、同社の「ゆずヴァイス」が昨年の金賞に続き、銀賞を受賞した。
同社の鈴木真也社長は、昨年「ゆずヴァイス」で受賞した際「ブルワー人生で一度取れるかどうかのすごい賞」と言いながらも「横浜ベイブルーイングのフラッグシップビールで、ピルスナースタイルの『ベイピルスナー』で世界一をとりたい」と口にしていた。夢が現実となって、現地からSNSに「20年、このメダルだけ目指して生きてきたので、涙が止まりません」と書き込んだ。
5月4日、帰国した鈴木さんは空港から横浜ベイブルーイング関内本店に直行。飛行機が遅れ23時過ぎの到着だったが、店では30人を超す常連客や関係者が、歓声とクラッカーと拍手で鈴木さんを迎えた。鈴木さんが「やりました!」と両手を上げると「世界一!」と声が掛かり、鈴木さんは「世界一のピルスナーください!」と満面の笑みで答えた。
ベイピルスナーは昨年の大会で受賞を逃した後、2024年4月にレシピをリニューアル。チェコ伝統のトリプルデコクション製法は変わらず、麦汁を煮込む時間を短縮し、ビールカラーをディープゴールドからゴールドへ変更、チェコ産ザーツホップにドイツ産ノーブルホップを加え、より飲みやすい味わいに仕上げた。鈴木さんは「麦の香りがし、苦味がしっかりあるが、クリーンに抜けていき、飲み終わった後またもう一口飲みたくなる味」という。
醸造長の手嶋弘樹さんは「測定機器を導入したのは大きかった。もし味が良くないビールになった時も数値で原因を探ることができる。鈴木さんは必要なものをしっかり用意できる人」と振り返り、「世界一をとったので、次は日本一もとりたい」と笑った。
横浜ベイブルーイング関内本店の営業時間は16時~22時(金曜・土曜=23時まで、土曜・日曜=13時から)。市内にほかに戸塚店(戸塚区上矢部町)、横浜ジン醸造所(中区日ノ出町1)、横浜フロント店(神奈川区鶴屋町1)がある。