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建造から94年、日ノ出町駅付近の「長者橋」認定歴史的建造物に認定

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 横浜市は3月24日、1928(昭和3)年に建造された京急日ノ出町駅付近の「長者橋」を認定歴史的建造物としてを新たに認定した。

「長者橋歴史案内版」長者橋に市電が通っていた頃

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 市では、1988(昭和63)年度から「歴史を生かしたまちづくり要綱」に基づき、歴史的景観を保全するため、近代建築、古民家、土木産業遺産などを横浜市認定歴史的建造物として認定している。「長者橋」は、認定歴史的建造物として98件目、橋梁としては15橋目となる。

 橋の完成までの歴史は、江戸時代初期に吉田新田の完成に伴って架けられ、1874(明治7)年に山手外国人居留地からの馬車の荷重に耐えられるようにと木造の橋にし、長者橋は横浜の発展と共に交通の要衝となった。1923(大正12)年の、関東大震災で、当時の長者橋は焼失したが、1928(昭和3)年1月20日に震災復興橋梁として現在の長者橋が作られた。橋のたもとには、市民から当時の写真提供をうけ復元された灯具を設置している。

 横浜市 都市デザイン室の担当者は「構造的・景観的価値長者橋は大岡川に架かる他の橋に比べて地盤が良好で、構造上・景観上から、地域の中心に位置するシンボルとして優雅な曲線が景観に調和するアーチ橋が選ばれたと考えられる」とコメントし「震災復興橋梁として現存する鉄筋コンクリートアーチ橋は長者橋、霞橋、桜道橋の3橋であり、唯一河川に架かる長者橋は、横浜の橋梁史の一端を担う貴重な橋梁」とも。

 現在の「長者橋」は、コンクリートアーチ橋に、みかげ石張りで形作られた細やかなディティールが組み合わって、景観を形成している。川沿いの桜はつぼみが、ふくらみつつある。横浜の満開予想は29日ごろ。

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