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横浜美術館で長期休館前最後の企画展 横浜・愛知・富山美術館と共同で企画

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 横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3)で11月14日、企画展「トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション」が始まる。

作品募集 「王様の美術館」からつむぐ物語

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 ピカソをはじめとするモダン・マスターからウォーホル、リヒターら第2次世界大戦以降の現代アートの巨匠に至る約60人の作家の作品を一堂に展示。作品群を通じて20世紀西洋美術の流れを感じることができるという。

 トライアローグとは、三者による会談(鼎談・ていだん)を意味する言葉で、横浜、愛知、富山の各地を代表する公立美術館3館による共同企画となる同展。各館から「美術館の顔」ともいえる代表作を中心に約40点を出展し、それぞれの作品をテーマごとに展示することで、各館の得意とする分野を補った展示となる。

 同展では「3」という数字をキーワードとして、展示構成を「3章立て」「30年区切り」で展開。展示では説明板に横浜美術館、富山県美術館、愛知県美術館を、それぞれ緑、青、赤で示すことでどの美術館の所蔵かが分かる仕組みを取り入れる。

 1章では「アートの地殻変動」と題して1900(明治33)年からの作品を取り上げ、1910(明治43)年ごろからヨーロッパで誕生した抽象芸術の代表でもあるピカソやカンディンスキーの作品を展示。

 第2章では「アートの磁場転換」と題し1930(昭和5)年からのシュルレアリスムをテーマに横浜美術館所蔵のルネ・マグリットの絵画や彫刻作品を展示。第3章では「アートの多元化」と題して1960(昭和35)年以降のアートにフォーカスし、ウォーホルやリヒターの作品などを展示。リヒターを所蔵する富山県立美術館では開館当時収集した作品だという。

 横浜美術館は1989(平成元)年に開催された横浜展覧会のパビリオンとしてオープンし11月に正式に開館した。建築は日本代表する建築家の丹下健三によるもので、同企画展の終了後から同館は初の大規模修繕を行い、2023年に開催予定のヨコハマトリエンナーレまで約2年半にわたり休館する。4月に横浜美術館の館長に就任した蔵屋美香さんは修繕について「30年以上前の建物の空調設備などを一新することで、作品にも、お客さまにも快適な観賞環境を整えていきたい」と話す。

 会期は2021年2月28日まで。

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