暮らす・働く

みなとみらい地区の玄関口に大規模オフィスビル「横浜グランゲート」が完成

  • 507

  •  

 みなとみらい地区の54街区で開発が進められてきた大規模賃貸オフィスビル「横浜グランゲート」(横浜市西区みなとみらい5)が完成した。建物規模は地上18階、塔屋2階、延床面積約10万平方メートル、用途は1・2階が店舗、託児施設、カンファレンス施設、3~18階がオフィススペース。オフィススペースは、ソニーグループによる一括賃借で、2020年10月から入居が始まる。

600人を収容する大ホールを備える「TKPガーデンシティPREMIUM横浜駅新高島」

[広告]

 設計・施工・事業主は清水建設(東京都中央区)で、開発予算は約550億円。同社によるみなとみらい地区でのオフィス開発プロジェクトの第2弾で、2014年5月に開業した「横浜アイマークプレイス」に続く。建設地は、横浜高速鉄道みなとみらい線新高島駅の直上に位置し、JR横浜駅までペデストリアンデッキで接続し徒歩7分。羽田空港までは約30分と、交通利便性の高い立地。敷地面積は13,503.78平方メートル。

 ビル壁面にはSONYのロゴが取り付けられている。カメラ、ディスプレイ、メディカル関連機器などの研究開発の拠点として「ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ」が品川から本社を移転し、厚木テクノロジーセンターなどの事業所の技術開発機能を集約する。従業員数は3,000~4,000人の予定。2階には「TKPガーデンシティPREMIUM横浜駅新高島」が入居。スクール形式で600人を収容する大ホールのほか、貸会議室・イベントスペースを展開する。

 ビル開発では「クリエイティブな企業活動を支える次世代ワークプレイスの創造」をコンセプトに、「フレキシビリティ」「環境」「ウェルネス(健康・快適性)」「事業継続性(BCP)」に対応した付加価値の高いオフィスづくりを目指したという。

 1フロア最大約1,400坪の大空間を確保し、柔軟なレイアウトが可能。研究開発施設やショールームなどの多様なニーズに対応するため、最高天井高3.5メートルの広々とした空間と、床荷重に耐えられるヘビーデューティーゾーン、給排水対応設備を備えた「フレキシブルフロア」も4フロア設けた。
 「環境」性能については、省エネルギーと室内環境の快適性を両立する放射空調システムに加え、全館LED照明、コジェネレーションシステムなどを導入し、標準ビル比で、45%の省エネルギーを実現。不快な気流が生じず温度ムラ・湿度ムラの少ない「ウェルネス」なオフィス環境を実現する放射空調システムには、遮音性能・汎用性に優れるスチール製放射パネルを採用している。

 「事業継続性」については、巨大地震時の長周期地震動にも対応できる免震システムにより建物の安全性を確保。停電時は、供給安定性の高い中圧ガスを利用するコジェネレーション発電機、重油を燃料とする非常用発電機により専用部・共用部に一定の電力を約7日間供給できる。免震システムには、建物の揺れ幅に応じて減衰性能が自動的に切り替わるオイルダンパー「デュアルフィットダンパー」を初採用した。

 入居企業や地域のオフィスワーカーをサポートする利便施設として、1・2階の低層部に、飲食・物販店舗や託児施設も入居する。敷地内には、緑に囲まれた広場を設け、憩いやコミュニケーションの場を提供するとともに、非常時には広場やカンファレンス施設を極力開放し、帰宅困難者の受入れや防災備蓄品・災害情報の提供などで、地域への貢献を果たす。

 ビルをの建物・室内環境の環境性能については「LEEDゴールド認証」と「CASBEE横浜・Sランク」、健康・快適性については建物・室内環境評価システム「WELL認証」の事前認証を取得している。

ピックアップ

ヨコハマ経済新聞VOTE

ヨコハマ経済新聞の読者歴はどれくらいですか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース