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支援の思い届け ダイヤモンド・プリンセス号、支援物資窓口に相談寄せて

大黒ふ頭客船ターミナルの岸壁に停泊する「ダイヤモンド・プリンセス」号、13日夜

大黒ふ頭客船ターミナルの岸壁に停泊する「ダイヤモンド・プリンセス」号、13日夜

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 日本製で英国籍のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号は2月3日に横浜港に到着したが、船内で新型コロナウイルスの集団感染により船内待機となり、現在も乗客を乗せたまま大黒ふ頭に停泊している。横浜名物「シウマイ」で知られる崎陽軒(横浜市西区高島2)は、2月12日、乗員乗客らにと4000個のシウマイ弁当を届けた。

みなとみらい21地区から見る「ダイヤモンド・プリンセス」号、13日昼

 食品企業として「不自由な状況にいる乗客や、尽力する乗組員を励ましたい」と考えて、支援を決めた。崎陽軒担当者によると、シウマイ弁当を12日の昼食にと、同日4時に製造、賞費期限は16時だった。10時に通関代理店を通じて4000個の弁当を岸壁に届けたことと、午前中に船内に積み込まれたことまでは同社で聞き取ったが、13日夜の時点で、その弁当が乗客に届いたかどうかの確認はまだ取れていないという。

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 同担当者は「励みになればと思ったが、届かなかったということが事実だとすれば残念」と言葉を探りながら話す。崎陽軒は過去には、2011年の東日本大震災の際には真空パックのシウマイを被災地に差し入れた実績がある。

 ネットなどを通じて、崎陽軒が弁当を送ったことは乗客らにも伝わった。SNSでも期待する様子が見られたが、シウマイ弁当が提供されたという声は乗客から上がらなかった。横浜市内では「せめて気持ちだけでも届いて」との思いも聞こえた。

 大黒ふ頭を管理する横浜市港湾局の担当者は、支援物資の窓口は市ではなく、ダイヤモンド・プリンセスの船旅を扱うクルーズ会社「プリンセス・クルーズ」の日本での販売窓口「カーニバルジャパン」だと話す。

 カーニバルジャパン担当者は「多くの人からの支援に本当に感謝している」とした上で、大黒ふ頭には保冷・冷蔵の施設がないこと、船内は海外扱いになり通関・検疫もあることなどから、支援が受け入れられない場合があると説明する。

 船内でウイルスの陽性が確認されたのは、13日までに延べ713人の検査中218人。厚生労働省は13日、今後の下船方針を発表した。80歳以上の人から順次、窓のない部屋の人や、基礎疾患のある人で、陰性が確認されかつ下船を希望する乗客は下船し、潜伏期間が解消するまでの間、政府が用意する宿泊施設で過ごす。

 全員の下船までの予定はいまだ確定せず、原則としては19日までの待機が求められている。着岸したり離岸したりの事情も刻一刻と変わるため、支援受け入れについては都度、相談となる。

 13日夜に、カーニバルジャパンが受け入れられないことを明示した支援物資は、冷蔵、冷凍を必要とする食品、果物、アルコール、タバコ、電化製品。それ以外の支援品については、ホームページの問い合わせフォームから事前の申し出が必要で、状況に応じて受け入れ可否を判断する。

 これまでに受け入れたものには、ヤクルトの飲料水、シャルレのハンドタオルなどがある。そのほか、朝日新聞と読売新聞を毎日受け入れている。乗客約2700人の約半数が日本人なため、日本語の新聞と英字新聞の両方を受け取っているという。

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