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「帆船日本丸」が20年ぶりの大改修 海水を抜いたドックと船底の見学会参加者を募集

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 横浜市は、日本丸メモリアルパーク内「帆船日本丸前アリーナ」(横浜市西区みなとみらい2)に係留されている国指定重要文化財「帆船日本丸」の船底と第1号ドックの見学会に参加する市民を募集している。

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 まもなく船齢89歳を迎える国指定重要文化財「帆船日本丸」が、約20年ぶりにドック内の海水を抜いてドライドックにして、船体などの大規模改修を行う。排水後に、普段は見ることができない帆船日本丸の船底と第1号ドックの全容が姿をあらわす。この機会に市民を対象に「見学会」を開催する。

 開催日時は2019年1月13日と14日の9時30分から16時。1回の見学会は各40人で、約50分の見学会を1日6回行う。ドックの中に入り石造りの第1号ドックと日本丸の船底を間近で見て、大規模改修事業の概要説明や、ドック内で帆船日本丸の見学などを行う。

 対象は、横浜市内在住、在勤、在学の方で、中学生以上の方。募集人数は各日240人で計480人。応募多数の場合は抽選となる。応募は、横浜市港湾局のホームページか往復はがきで受け付ける。締切は12月26日。

 帆船日本丸は、1930年に建造され、練習帆船として海洋人材の育成を支えてきた。1985年に、多くの都市からの誘致要請があった中で、横浜市に迎え、横浜港のシンボルとして市民や観光客に親しまれてきた。

 船齢88年を越える帆船日本丸は、局所的に腐食や摩耗などが進んでおり、今後も横浜港のシンボルとして末永く保存し、未来に向けて青少年への海洋教育の普及、観光・MICEの振興に活用していくために11月から改修を行っている。

 帆船日本丸が係留されている「旧横浜船渠株式会社第一号船渠(せんきょ)」は、1898年12月に完成。1899年から1982年までの83年間に数千隻の船の修理を行った。2000年12月に国の重要文化財に指定され、2007年11月には経済産業省の近代化産業遺産に認定されている。

 工事は、20年ぶりにドック内の海水をすべて排水し、ドライドックの状態にして、老朽化している船体・船底の腐食部分の修繕をはじめ、木甲板の張替えやヤード・居室などの修繕を行う。事業費は約6億円。

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