
アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、10 MHz~20 GHzに対応するマイクロ波周波数シンセサイザモジュールEcoSyn(TM) Lite MG36021Aの販売を開始しました。本製品は10×10×2センチのコンパクトサイズながら、業界最高水準の位相雑音性能-126 dBc/Hzを実現しています。また、周波数切り替え速度は50 μs未満と超高速で、自動試験装置(ATE:Automatic Test Equipment)やレーダー試験などの用途において、試験時間の大幅な短縮が可能です。加えて、+18 dBmの高出力パワーを備えており、アップコンバータやダウンコンバータ用の基準信号源(LO:Local Oscillator)としても最適です。
近年、ミリ波・テラヘルツ波は、医療診断や空港での衣服透過検査、物体内部構造の非破壊確認などのイメージング分野に加え、衛星通信やレーダーシステム、超高速通信など、幅広い分野で活用が進んでいます。市場拡大に伴い、システムの小型化とコスト低減、試験時間の短縮、より高精度な基準信号源、などが求められています。こうしたニーズに応えるため、アンリツはEcoSyn(TM) Lite MG36021Aを開発しました。
アンリツは、次世代のミリ波・テラヘルツ通信、計測、イメージングなどのシステムに新たな価値を提供し、技術革新を支えてまいります。
製品の特長
1.コンパクトサイズで高性能
一般的なシンセサイザモジュールと比べて小さい筐体で、スペース制約のある用途で高性能が求められるシステムに適しています。また、業界標準の制御コマンドSCPIおよびQuickSynのネイティブコマンドに対応しており、リモート制御や自動化のためのプログラム開発を容易に行えます。
2.計測器クラスの信号品質
信号の揺れをどれだけ低く抑えられるかを示す性能指標(位相雑音性能)は、10 GHzの信号で中心から10 kHz離れた場所で-126 dBc/Hzというベンチトップ型信号発生器並みの性能を実現しています。また、不要な信号成分をどれだけ低く抑えられるかを示す性能指標(非高調波スプリアス特性)は-60 dBcで、GbpsクラスのADC(Analog-to-Digital Converter)/DAC(Digital-to-Analog Converter)試験や高速光通信システムのクロック信号源としても使用可能です。さらに20 GHzで+18 dBmの高出力パワーを備えているため、アップコンバータ/ダウンコンバータ用の基準信号源(LO)として適しています。
3.超高速な周波数切り替え
50 μs未満という周波数切り替え速度により、ATE(自動試験装置)、レーダー試験、レーダー断面積(RCS: Radar Cross Section)測定、複数周波数のアンテナ試験といった用途での試験時間を大幅に短縮し、試験コストの削減が可能です。
対象市場・用途
■対象市場:
ミリ波、テラヘルツシステム市場:計測、通信、衛星通信、非破壊確認
■用途:
・RF/マイクロ波送信機におけるアップコンバータ/ダウンコンバータ用の基準信号源(LO)
・ATE(自動試験装置)
・レーダー断面積(RCS)測定
・医療診断、空港での衣服透過検査、物体内部構造の非破壊確認などのイメージングや非破壊検査システム
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