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1930年に設計された「ベーリック・ホール」

イギリス人貿易商B.R.ベリック氏の邸宅として、1930(昭和5)年に設計された。第二次世界大戦前まで住宅として使用された後、1956年に遺族より宗教法人カトリック・マリア会に寄贈された。その後、2000年まで、セント・ジョセフ・インターナショナル・スクールの寄宿舎として使用されていた。現存する戦前の山手外国人住宅の中では最大規模の建物で、設計したのはアメリカ人建築家J.H.モーガン。モーガンは、山手111番館や山手聖公会、根岸競馬場など数多くの建築物を残している。約600坪の敷地に建つべーリック・ホールは、スパニッシュスタイルを基調とし、外観は玄関の3連アーチや、クワットレフォイルと呼ばれる小窓、瓦屋根をもつ煙突など、多彩な装飾が施されている。広いリビングルームやパームルーム、アルコーブや化粧梁組天井が特徴のダイニングルーム、白と黒のタイル張りの床、玄関や階段のアイアンワーク、子息の部屋の壁はフレスコ技法を用いて復原されているなど、建築学的にも価値のある建物。 2001年に横浜市は、建物の所在する用地を元町公園の拡張区域として買収するとともに、建物については宗教法人カトリック・マリア会から寄贈を受けた。復原・改修等の工事を経て、2002年から、建物と庭園を一般公開している。

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「第47回 歴史を生かしたまちづくりセミナーJ.H.モーガン建築の魅力」がベーリック・ホール(横浜市中区山手町、TEL 045-663-5685)で9月28日に開催される。

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