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横浜三溪園で「新緑の古建築公開」-重要文化財での茶会も

横浜市指定有形文化財「白雲邸」

横浜市指定有形文化財「白雲邸」

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 三溪園(横浜市中区本牧三之谷58)で4月28日から、ゴールデンウイーク限定「新緑の古建築公開」が行われている。

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 会期中は、実業家で茶人の原三溪が壮年期・晩年期の住まいとして建てた「白雲邸(はくうんてい)」(横浜市指定有形文化財)の内部を特別公開し、聴秋閣(ちょうしゅうかく)奥の新緑の遊歩道も公開する。

 白雲邸(1920年建築)は、三溪が晩年期に夫人と過ごした隠居所として知られる数寄屋建築で、三溪と同郷の岐阜出身の大工・山田源市による建造。内部は装飾性が抑えられた素朴な造りで、和風の中に洋風を取り入れた「談話室」や、各種の銘木や螺鈿(らでん)があしらわれた「奥書院」などを備える。

 また、併設の倉は、母屋建造の翌年1921年(大正10年)の完成で、1階が調理室、2・3階が美術品の収蔵庫、地階が食料などの保存庫として使用された。当時個人の住宅では珍しい鉄筋コンクリート造で、これにより美術品は関東大震災の被害を免れた。

 関連イベントとして、関古式囃子保存会による横浜市指定無形民俗文化財「関古式囃子(はやし)」の上演(4月29日)や、原三溪市民研究会によるクイズで学ぶ「三溪園と原三溪、そして横浜」(4月28日~5月4日)などを実施。三溪園ボランティアによる「自然観察会」(4月29日、5月4日)や「和カフェ・一日庵(いちじつあん)」(4月29日)、こどもの日企画ワークショップ「かぶとを作ろう!」(5月5日)も開催される。

 三溪園の広報担当の吉川利一さんは「白雲邸の建物は、三重塔の眺望を意識してその配置が決められており、今回はこの眺めをゆっくりお茶とともに楽しんでいただく日を1日設けた。また、三溪園を気軽に学べるクイズも初めて実施する。ゴールデンウイークは自然と文化の両方に親しんでみては」と話している。

 開園時間は9時~17時(入園は閉園30分前まで)。入園料は大人500円(市内在住65歳以上無料)、小学生200円。5月6日まで。

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