見る・遊ぶ

ヨコハマ映画祭の各賞が決定ーグランプリは「桐島、部活やめるってよ」

©映画「桐島、部活やめるってよ」製作委員会

©映画「桐島、部活やめるってよ」製作委員会

  • 0

  •  

 ヨコハマ映画祭実行委員会は、映画ファンが主催する映画祭として知られる「第34回ヨコハマ映画祭」の開催に先駆け、2012年度の日本映画ベストテンと個人賞を発表した。

[広告]

 今年で34回目を迎える同映画祭は、自治体やスポンサーからの支援を受けず、会社員や学生など日本映画ファンがボランティアで主催する映画祭。

 グランプリは吉田大八監督の「桐島、部活やめるってよ」。第22回小説すばる新人賞を受賞した朝井リョウの同名小説を原作に吉田監督が映画化した青春群像劇。バレー部の頼れるキャプテン桐島の退部をきっかけに広がる、田舎町の県立高校に通う同級生たちの日常の変化を描く。同映画祭で作品賞、監督賞、撮影賞、最優秀新人賞の4冠を獲得。国内映画賞ではTAMA映画賞(最優秀作品賞、最優秀新進男優賞、最優秀新進女優賞)、報知映画賞(監督賞)など、早くも9冠を達成している。

 2位は内田けんじ監督の「鍵泥棒のメソッド」、3位は大林宣彦監督の「この空の花-長岡花火物語-」。

 以下、4位「終の信託」(周防正行監督)、5位「おおかみこどもの雨と雪」(細田守監督)、6位「ヒミズ」(園子温監督)、7位「かぞくのくに」(ヤン・ヨンヒ監督)、8位「夢売るふたり」(西川美和監督)、9位「僕達急行 A列車で行こう」(森田芳光監督)、10位「ふがいない僕は空を見た」(タナダユキ監督)と「わが母の記」(原田眞人監督)と続く。

 主演男優賞は「テルマエ・ロマエ」の阿部寛さん、主演女優賞は「夢売るふたり」の松たか子さん。最優秀新人賞に輝いたのは、窪田正孝さん(「ふがいない僕は空を見た」「はさみ hasami」)と橋本愛さん(「桐島、部活やめるってよ」「Anotherアナザー」「ツナグ」「HOME 愛しの座敷わらし」)、三根梓さん(「シグナル~月曜日のルカ」)。今年の各賞は映画評論家、映画ファンなど37人の投票で決まった。

 表彰式と上映会は、来年2月3日に関内ホール(横浜市中区住吉町4)で開催される。当日は「桐島、部活やめるってよ」「鍵泥棒のメソッド」「おおかみこどもの雨と雪」の3作品を上映するほか、各賞受賞者やゲストを招いた表彰式、"ヨコハマはモリタを忘れない"トークショーを開催。入場料は前売2,700円、当日3,000円。詳細は同映画祭ホームページで。

 ヨコハマ映画祭実行委員会の北見秋満さんは「今年もヨコハマの選考委員が選んだ作品は少しほかの映画祭などとは違っていいなと感じている。森田芳光監督の早すぎるその死を悼み、功績を讃え、従来の新人監督賞に監督のお名前を冠し、今回より『森田芳光メモリアル新人監督賞』とした」と話している。

 同映画祭で審査員を務めるのは映画評論家や映画ライターなどの映画関係者と一般映画ファンで、映画人と映画ファンの出会いの場となっている。今年2月に行われた「第33回ヨコハマ映画祭」には、主演男優賞を受賞した瑛太さん、主演女優賞の吉高由里子さんら約40人の映画人と1,100人の映画ファンが訪れた。

ピックアップ

ヨコハマ経済新聞VOTE

ヨコハマ経済新聞の読者歴はどれくらいですか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース