野毛山動物園、ホウシャガメの赤ちゃんを公開-2度目の繁殖成功

4月に誕生した2頭のホウシャガメの赤ちゃん

4月に誕生した2頭のホウシャガメの赤ちゃん

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 横浜市立野毛山動物園(横浜市西区老松町63)は6月12日より、4月に誕生したホウシャガメの赤ちゃんを一般公開する。

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 同園は、ペット用に販売するために密輸され、ワシントン条約や種の保存法違反で摘発されたホウシャガメを保護、飼育している。ホウシャガメはリクガメの希少種で、ドーム状の背甲に広がる放射状の模様が特徴。マダガスカル島南部に分布し、乾燥した低木林地帯に生息する。大甲長は約40センチ、体重約13キロ。草や多肉植物を食べる。ワシントン条約では、今すでに絶滅する危険がある生物とされている。

 同園は、2009年4月に国内で初めてホウシャガメの繁殖に成功し、2頭の子ガメが誕生した。現在、同園ではオス4頭、メス4頭、不明13頭の計21頭を飼育している。

 今回公開するのは、今年の4月27日・28日に誕生した2頭の子ガメ(性別未定)。2月2日に産卵後、手作りの孵卵器(平均温度31度、平均湿度約70%程度)で温め、人工ふ化に成功した。子ガメの甲長は39~40ミリ、体重18.6~20.2グラム。

 12日は、園内のひだまり広場で、子ガメの誕生を祝う記念セレモニーを行う。飼育係手作りの紙芝居「カメのホウちゃんSOS」を上演後、ホウシャガメガイドを行い、爬虫類館で公開する。

 野毛山動物園 飼育展示係の桐生大輔さんは「2009年4月に野毛山動物園で誕生した子ガメは10センチほどになり、元気に成長しています。500円玉ほどの小さなカメの赤ちゃんを通して、野生動物たちの現状や私たちにできることを、ご家族で考えてみてはいかがでしょうか」と話す。

 開園時間は9時30分~16時30分(入園は16時まで)。月曜休園(祝日の場合は翌日)。入園料は無料。

 同園では6月26日まで、横浜市内にも生息する「ヘイケボタル」の幼虫やホタルに関するパネルを展示する開港記念イベント「LOVE LOVE ホタル~身近な生き物を知ろう~」を開催している。また、昨年5月に誕生したアミメキリン「ヒナタ」(オス1歳)が6月27日に東京都恩賜上野動物園(東京都台東区)へ出園するため、11日よりヒナタの思い出や応援メッセージをアミメキリン展示場で募集する。

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