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MM短編映画館で「戦場カメラマン」の渡部陽一さんがトークイベント

戦場カメラマン・ジャーナリストの渡部陽一さんが「戦場で見てきた思い」を語った

戦場カメラマン・ジャーナリストの渡部陽一さんが「戦場で見てきた思い」を語った

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 みなとみらいのショートフィルム専門劇場「ブリリア ショートショート シアター」(横浜市西区みなとみらい5)で12月24日、戦場カメラマン・ジャーナリストの渡部陽一さんを迎えたショートフィルム上映付きトークイベント「戦場カメラマンのメリークリスマス!」が開催された。

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 渡部さんは静岡県富士市出身、明治学院大学法学部法律学科卒業。学生時代の旅行中にルワンダで少年兵に襲撃され、周辺の村人が虐殺されていく光景を目撃したことをきっかけに戦場カメラマンになることを決意。学生時代から世界の紛争地域の取材を続け、戦場の声を伝えている。訪問した国は120カ国以上。主な取材地は、イラク戦争のほかルワンダ内戦、コソボ紛争、チェチェン紛争、ソマリア内戦、アフガニスタン紛争、コロンビア左翼ゲリラ解放戦線、スーダン、ダルフール紛争、パレスチナ戦争など。

 イベントは満員御礼で、世界各国の恋愛作品を集めた「クリスマスLOVEショート」プログラムと、イスラエル・パレスチナ国境で撮影された作品「オフサイド」を上映後、渡部さんが戦場で見てきた思いを、独特のゆっくりとした語り口で、力強く語った。

 「18年間の偶然の出会いが僕自身の取材全てを支えている」。渡部さんは、イラク・バクダッドでの防空壕の話、テントに戻った若い兵士たちの姿、国境の様子など、戦場での体験・取材経験にもとづく数々のエピソードを、ジェスチャーを交えて分かりやすく説明。

 怪我なく日本に戻る一番大切な方法は、スクープ映像がたとえ目の前にあったとしても「欲張らず引く勇気を持つこと」だと話し、「国境は諸刃の剣。国境が戦場カメラマンにとって大きな壁であり、国境を越えられるかどうかが仕事の成功、失敗につながる」と戦線での過酷な状況を語った。

 また、「世界を18年間まわり感じたことは、紛争地で出会った政治家たちは、利益よりも国民や家族を思い、行動している人が多かったということ。情勢の厳しい地域ほど、彼らの国民に対する視線は熱く、温かかった。親族や家族を大切にすることが生き延びる方法だと感じた」とも。

 自身の恋愛スタイルについて質問が飛ぶと「僕は奥手です」と答え、会場に笑いが。結婚相手との初デートが横浜 馬車道にかつてあった映画館「東宝会館」だったと明かし、一番好きな映画は「ニュー・シネマ・パラダイス」だと話した。「時間と余裕が少しでもできたら、行きたい国が少しでもできたら、安全最優先で外国へ行ってほしい。日本を飛び出て、多くの人々の声を聞いてほしい」というメッセージを、戦場カメラマンとして最後に残した。

 12月24日より、渡部さんの18年間の取材記録を写真集とDVDにまとめた初写真集「MOTHER-TOUCH(マザータッチ)」(1,575円、辰巳出版)が販売されている。

 同シアターではクリスマスプレゼントとして、イベントの冒頭をUstreamで特別配信している。詳細はブリリア ショートショート シアター公式WEBサイトより。開館時間は10時~22時。火曜休館。12月31日は休館。

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