横浜開港資料館が「ペリー時計」公開-150年以上の歴史を経て

150年以上の時を経て再び動き出した「ペリー時計」

150年以上の時を経て再び動き出した「ペリー時計」

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 横浜開港資料館(横浜市中区日本大通3)で5月29日より、ペリーが下田来航時に日本人に贈ったと伝えられる「ペリー時計」が期間限定で公開されている。

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 ペリー時計は、1854年に日米和親条約を締結したアメリカ東インド艦隊司令長官ペリーが、下田来航時に下田奉行所組与力(くみよりき)を務めていた山本謙兵衛に寄贈したと伝えられる時計。

 現在の所蔵者は横浜市港北区在住の但馬惟義さんで、但馬家には同時計のほか、山本謙兵衛の肖像写真と時計の来歴を記した「時計来歴」がある。「時計来歴」によれば、時計は1854年に下田で山本謙兵衛に贈られ、1890年に山本から現所蔵者の祖父にあたる但馬惟孝さんに贈られたと記されている。

 同時計は、動かない状態で1986年に但馬惟義さんが横浜開港資料館に持参。その後、時計や「時計来歴」についての研究が行われ、ペリー艦隊が日本に持ち込んだものと確認された後、ペリー来航ゆかりの貴重な歴史資料として同資料館で2006年4月から1カ月間、特別資料コーナーで動かない状態のまま展示公開された。

 2009年12月に但馬惟義さんから同資料館に委託された際に、古時計研究家の加藤晃正さんと武田信雄さんによって修理され、150年以上の歴史を経て再び時を刻んでいる。今回の展示では、時計のネジを巻き、動いている状態を見ることができる。

 同施設は開港記念日にあたる6月2日、入館料無料で展示施設を一般公開する。

 横浜開港資料館の広報担当者は「短い期間の貴重な展示です。静かな状態では、1時間おきに時刻の回数分『ボーン ボーン…』と時報を告げる厳かな音を聞くことができます。時計の動いている様子と『開国の音』を聞きに是非お越しください」と話している。

 会場は横浜開港資料館・常設展示室1。開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館(月曜日が祝日の場合は翌日)。入館料は大人200円、小中学生100円(6月2日は入館無料)。展示は6月6日まで。

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