東横線「横浜~桜木町間」高架と旧桜木町駅の活用方針が決定

東急東横線(横浜~桜木町駅)跡の高架下の壁画

東急東横線(横浜~桜木町駅)跡の高架下の壁画

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 横浜市は1月28日、横浜~桜木町駅間東横線跡地活用の基本方針を発表した。廃線となった線路部分は自転車も通れる遊歩道にし、高架下には文化芸術をテーマにした壁画や、芸術文化施設を設置することなどが提案された。

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 高架下の空間や壁面、旧桜木町駅駅舎などを地域活性化につなげるため、横浜市は2007年3月に「東横線跡地懇談会」を設置して、2011年度の利用開始を目指し、文化・芸術の創造拠点などへの活用方法を検討してきた。今回発表された、基本的な方向性に基づき、今後具体的な検討をすすめていく。

 方針では、高架下・壁面・駅舎の約1.2キロのエリアを、横浜の都心臨海部を文化芸術により活性化する「ナショナルアートパーク」の一翼を担う場としてとらえ、旧高島町駅周辺の高架下には、個性ある店舗・ギャラリー・アトリエなど集客性のある施設の設置や、市営地下鉄高島町駅をみなとみらい方面につなぐ出入り口の設置を検討。紅葉坂周辺には、遊歩道と、県立音楽堂や横浜能楽堂などがある紅葉坂エリアを繋ぐ歩道橋や、みなとみらいゲートの設置の可能性を今後具体的に検討する。

 延長約1キロに及ぶ高架下の壁面については、2007年2月から3月にかけて全壁面を壁画キャンパスとして開放した実験事業「ON THE WALL」の成果も踏まえ、壁画や映像などのアート作品の発表の場としての活用や、デザイン広告ボードの設置などを横浜開港150周年や横浜トリエンナーレなどのイベントとの連携を図りつつ整備して活用する方向。

 また、旧桜木町駅は、現在暫定的に設置されている芸術文化スペース「創造空間9001」の活用期間が終了する2010年3月以降、高架上遊歩道への昇降口だけでなく、北仲地区、野毛地区方面へのデッキや、桜木町駅から港の見える丘公園まで続く全長3.2kmの「開港の道」などとつなぐ新たな拠点として長期的な整備案を確立する必要があるとしている。東横線跡地は、1872年に竣工した初代横浜駅、2代目横浜駅、3代目の現在の横浜駅をつなぐ位置にあり、この地区特性を踏まえて、歴史的空間の再生を図り、創造都市の拠点としてふさわしい空間づくりを行っていくという。

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