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桜木町駅で創業123年のそば店「川村屋」 娘が味を守り、半年ぶりに再開

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 3月末に閉店をした、シァル桜木町(横浜市中区桜木町1)のそば店「川村屋」が、9月1日から再開する準備が整った。

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 川村屋は、1900(明治33)年4月1日に、桜木町駅構内に開業。創業時から一貫して「桜木町駅」の敷地内で営業を続けてきた。

 6代目の笠原成元(かさはらしげもと)さんと妻の玲子さんは、店の味を守ってきたスタッフの高齢化や、自分たち自身が40年近くもの間、年末年始の5日間しか休めずに働いてきたことなどから、閉店を決意。

 笠原さんの次女の加々本愛子(かがもとあいこ)さんは、閉店前にも店を継ぎたいという意思を笠原さんに伝えていたが、笠原さんは「休みも取れず大変な仕事であることなどから、難しいと考えた」と振り返る。

 2月頭に閉店の知らせを出してからは、来店客数が倍近くになり、3月31日の閉店日には、そばが売り切れても客足が途絶えず、閉店時間を延長して最後の客が帰るまで対応した。最終日の来店客は約1800人にもなった。

 加々本さんは閉店後、再び、店を継ぎたいと笠原さんに伝え、家族で話し合う中で、夫の雄太郎さんとともに7代目として店を継ぐことに。再開に当たっては3月まで働いていたスタッフの約半数が復職。新規スタッフも迎える中で、6代目笠原さん夫妻も現場に残り、天然だしを使用したつゆなど、こだわり続けた伝統の味を守る。

 再開を前日に控えた30日は、加々本さんと笠原さんが共に店舗で準備を進め、加々本さんは「準備を半年間重ねてきた。お客様と接する機会を迎えて、どういう感想をきけるか楽しみな反面、期待にこたえられるのかどうかという不安もある」と話し、笠原さんは「仕事だけでなくワークライフバランスを大事に」と娘にアドバイスを送っていた。

 営業時間は7時30分~20時15分(日曜・祝日=8:30~)。

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