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石川町で石漆「愚者の石」展 路傍の石に祈りを込めて

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 「gallery fu」(横浜市中区石川町1)で、金港入道さんが石に生漆(きうるし)を塗った石漆作品「石漆『愚者の石』」展が開催されている。

石に生漆を塗った石漆作品 作品「岐路に立つ」

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 金港入道(本名=伊藤修)さんは1951年横浜市中区生まれ、彫塑、漆芸、乾漆を学んだのち、1983年にブラジルのアマゾンへ移住し、動物や魚の木彫作品を制作。1992年に帰国。2013年から伊豆大島にある、海外に移民し亡くなった人の菩提を守る「富士見観音堂」の堂守となり、鎮魂の意味で路傍の石を拾い、漆をかけている。

 作品展では、石を拾い集め石漆を塗り積み上げた石漆作品を約40点展示。

 金港さんは「雅号の金港は、横浜港の明治時代の別称。横浜生まれの私がブラジル移民となり、明治元年から始まる日本人移民の歴史を知る時、故郷を胸に刻む名とした」といい、「『石を積みあげ標とする』という行為は、古来から『亡者』への祈りでもあり、『生』の道標でもある。語りつくせぬ思いを作品に込め、異なる事に寛容な世界、よりよい社会である事を祈念して石漆をつくった」と話す。

 展示は2月27日まで、開催時間は12時~19時(最終日は17時まで)。

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